学校生活は楽じゃない6
「起立、礼」
「「「ありがとーございましたー」」」
4時間目が終わり、教室は喧騒に包まれる。あるものは教室から飛び出し、あるものたちは小包を机の上にひろげ、その中身を楽しげに見せあっている。つまるところお昼ご飯の時間である。
俺も購買にダッシュして昼飯を確保!ということはしない。俺は弁当派なのだ。毎日母のお手製弁当。購買で食べると少ない小遣いが簡単に飛んでいくから弁当はありがたい、母に感謝。
俺も周りにならって弁当が入った小包を机の上に広げる。
「今日は気合い入ってるな…」
広げた弁当を見るといつもの2倍、いや3倍は気合いが入ってた。いつもは晩ご飯の残り物と冷凍食品が半分も入っていたのが、今日のは全部手作りだ。よほど昨日の俺のことが嬉しかったのか。こうして昨日の自分を振り返ると恥ずかしい。でも母さんが喜んでくれたならいいとしよう。さて俺も昼ごはんを食べようか。
「ごちそうさまでした」
昼ごはんを食べ終わり弁当をしまう。
ふと隣の席を見る、波島波瑠はいないようだ。どこに行ったんだろうか。
いやいやなんで俺は波島波瑠のこと気にしてんだ?気にする理由はないはずだろ。何を考えているんだ俺は…。
考えを捨てるように首を振る。気分転換に本の続きを読もう。
俺は本を開き、本の世界に入り込む。
第2世界と第3世界の狭間、この世の余剰領域と呼ばれる空間にいる。
「がはっ……ゲホッ、ゲホッ………」
あの第3世界にこの僕にここまでの深手を負わせる者がいたなんて、この世はまだまだ広いんだな。
僕は右半身を焼かれ、左手は吹き飛ばされ、足は原型を留めていない。
「情け…ないな…。ハァ…ハァ、ここに…逃げ込むしか、…ないなんて…」
この傷では死にはしないが再生には少し時間がかかるかもしれない。けどこの空間には肉体の再生に必要なエネルギーが満ち溢れている。そこまで長い時間はかからないだろう。
しかしまさか第3世界に
「僕を"越える"人種がいたとは、ね」
この僕をここまでにする奴がただの人間なわけがない。
今までにも同じ人種はいた。第2世界は
俺が生まれた世界。つまり他の並行世界にも俺と同じ力を持つ奴が1人ずついると考えられる。実際に第2世界以外にも僕と同じ力を持つ奴がいた。だが、僕の足元にも及ばない貧相な力だった。だからこそ僕をここまで追い込んだあの第3世界の奴は同じなだけじゃなく僕より先に行く力がある。僕が知らないことを知っているはずだ。ならば求め、欲する。
「けど、このままじゃ勝てないな。」
仕方ない、1度戻るか、第2世界に。
「けーーんーーしーーくーーーん!!!!!!おーーーーい!!!!」




