新しい体の性能
早速、新しい体を試してみたいところだが・・・、手頃な魔物はいないしなぁ。どうしようかな。
「ん?・・・その体は・・・そうか、お主はドライアドだったな」
そんなところにルシファーが来た。ちょうどいい。実験に付き合ってもらおう。
「テツダッテ。タメシタイ」
「ふむ、新しい体で慣れておきたいのだな。承知した。それならば・・・『パチン』」
ルシファーが指を鳴らすと周囲一体の景色が反転した。
「コレハ?」
「結界だ。ここは異界でどんなに暴れようと現実世界とは無関係だ」
それはありがたい!・・・後でやり方を教えてもらおう。
「それでは・・・胸を貸すとしよう」
ルシファーが構えた。雰囲気が変わる・・・いや、魔力が変質してる?
「気づくよな」
「イクヨ」
槍を作り出して少しずつ距離を縮める。歩きながら地面には種を植えて罠を貼る。
「ふむ、魔力が見えてるぞ」
ッ!?
バン!!!
ルシファーが足を振り下ろした。瞬間、地面が割れて種が飛びでる。巻き添えを喰らわないように宙に逃げたがそのせいで土の弾が飛んでくる。
計算されてる。能力頼りの性能じゃない・・・。
「流石に反応するか」
咄嗟に腕から植物を生やして盾のようにしたが衝撃で後ろに飛ばされる。
誰が勝てるだよ・・・経験値が違いすぎる。ただ、ダメージ的にはそこまで貰わない。
「コロスキデイク」
「殺せるものなら殺してみろ」
ルシファーが虚空から黒い剣を持ち出した。その剣は黒いオーラに纏われている。
以前貰ってきた魔力を吸い取る鉈と同じ類のものだろう。つまりあれに触るのは良くない。
「来ないのか?ならこちらか行くぞ」
ガキン!!!
最高高度の植物で作った槍だからか一撃を耐えたが・・・重すぎる!?
足から地中に根を貼って吹き飛ばないようにする。そのまま腕から種を飛ばすも簡単に避けられる。
「攻撃が単調すぎるな。下位の者と戦うのなら良いが知性あるものと戦えば格下にも負けるだろう」
分かってる。もともと戦闘なんてしたことないのだ。固有種を吸収出来たのもマグレ・・・相手が油断してたから出来たことだ。これから戦う固有種には効かないだろう。
「お前の強みはなんだ?正面切っての戦闘なのか?違うだろう」
ルシファーの言葉・・・そうだ。私の強みは圧倒的な手数の多さ。それと・・・フィールドでの強さ。
ルシファーをよく見ることができる位置まで下がり特攻用ドライアドを生み出す。
これは時間稼ぎ。私は急いで根を下ろして大地を掌握する。
「ふむ、自爆する囮・・・その間に本体が準備する。そんなものは筒抜けだぞ?」
特攻用ドライアドが黒い何かに包まれ、爆発することなく消滅する。
もう少し・・・もう少しで・・・
「この程度、時間稼ぎにもならん!?」
突如、地面から生えた植物に足首を掴まれるルシファー。さらに追撃・・・竹のような植物が一瞬で成長してルシファーを固定する。
バキバキバキ!
「こんなもの簡単に壊せるわ!!」
そうだろう。だからこそ罠になる。
プシュー!
折れた竹から煙がルシファーを包み込む。
「!探知ができぬ・・・」
魔力が込められた煙は探知が出来なくなる。
これが最後の一撃だ。
エネルギーを溜め込んだ種爆弾。
打ち込んだ種爆弾は見事ルシファーに命中して・・・。
「それじゃあ、上位者は倒せんな」
バチン!!
種爆弾は爆発することなく消えた。
それは先程とおなじ黒いオーラ。それが種爆弾をどこかに・・いや消滅させたのか。
「今日はこれでお終いだ。お前の実力も知ることができた。お前の弱点は・・・」
ルシファーが指を鳴らして現実世界に戻る。
「知識の『無さ』だな」
「チシキ?」
多分私はこの世界の人々が知らないであろう知識もある。そんな私に知識がない?
「あぁ、勘違いするな。お主は生活の上で必要な知識は揃っている。足りないのは相手を知る力だ。情報とは持っているだけで優位に立てるものが多い。例えばだが人は魔物を倒すためにスキルを身につける。これは特殊な力だけでなく、技術を習得することで覚えることもある。お主は私の力を知らなかったな?それは殺してくださいと言っているようなものだ」
「ナルホド・・・」
確かに今までは性能面でゴリ押しして勝っていた。それではダメなのだ。今回やられた黒いオーラ・・・あれは恐らくスキルなのだろう。どんなものがあるかも知らない。私が負けて当然だった。
「まずは知ることだ。そうすれば格上にも勝てるようになるだろう」
そう言ってルシファーはミリスの元へ帰っていった。
・・・よし!スキルについて知るなら人のところが1番!私は街に向かって歩き出した。




