ツチクレ
「オワッタヨ」
意識を戻してすぐに人攫いを殺したことを伝える。
「カンシャスル。スマナイノダガワタシタチモココニスマワセテホシイ」
「ン?マチハドウスルノ?」
「マチデハマオウヲフッカツサセヨウトスルニンゲンガイテナ。コドモヲイケチエニシヨウトシテルノダ」
生贄・・・あぁ、封印を解くのに使おうとしてるのか。
「ネェ、アナタホントウハナニモノ?」
「・・・・・ヤハリキガツクカ」
「マモノニシテハ・・・オカシイケハイダカラネ」
ミリスは私が戻ってくる前に疲れていたのか眠ってしまっている。
「・・・・ワタシハ・・・私はルシファー。土塊の魔物ではない。堕天した元天使だ」
「!?」
堕天使・・・魔物ではないと思っていたけどまさかそんな存在だったなんて・・・。
「当然、堕天使だと知られれば聖教会が黙っていない。だからミリスにも嘘をついている」
「ソウナノ・・・アナタノモクテキハ?」
「私の目的は神が生み出した『魔王』の討伐だ」
神が作り出した?いきなり話がきな臭くなってきたぞ・・・。
「今王都にいる魔王ではない。始まりの魔王、原初の悪魔と呼ばれる今も生きる怪物だ。現在、『魔王』は眠っているがいつ目覚めるか分からない。王都にいる魔王も寝ている『魔王』から漏れ出た力の一部に過ぎない。」
「ソレハ・・・」
あれで力の一部?無理だよ。明らかに私よりも強い気配。概念に片足突っ込んでいそうな気配に勝てるわけない。
「まずは俺の力を取り戻すをそのためにもここに住まわせて欲しい」
さっきから語ってくれているルシファーだって明らかに私よりも生き物としての格が上だ。そんな相手が頭を下げて頼み込む。
「ワカッタ」
「感謝する」
私の力はこの世界では中位くらいなのだろう。ルシファーが警戒する『魔王』・・・それは明らかに今の私では確実に殺される。ただ、以前ルシファーに話を聞いた時から王都にいると言われている『魔王』については調べていた。
ドライアドたちは土の中だって、簡単に探れる。
王都地下を探索した結果かなり高密度なエネルギーが集まっているところを見つけた。そこにドライアドが近づいた瞬間、粉微塵になってしまったので詳しい調査はできていないが間違いなく『魔王』なのだろう。
色々と考えることが多いがこれだけは分かる。
私はまだまだ強くなれる。
本当はゆっくり世界を堪能できたらいいと思っていたが私よりも強い奴らがそこらにいるのにゆっくりなんて出来やしない!
私が強くなるには簡単な方法が強い生物を吸収する事。ルシファーは生物としての格は私よりも上だが強いかと言われると・・・力の大部分を削がれているようなので当てにならない。
となると森の主を名乗っていたシラヌイと同じく『固有種』と呼ばれている奴らを吸収するのが良さそうだ。
となるとまずは色々と準備が必要だけど・・・そうだ。リサに聞こう。こういうのは人の方が知ってるからね。
ミリスとルシファーに改めて戦闘用ドライアドをつけてから街に行く。
ついでに街の中にいる人攫いたちも一掃しちゃおうっと。




