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74)可愛い人

 仕方ないので、サングレに詳細はボカしつつ相談してみることにした。


『本来モテるはずの推しがモテなくてキレてる人がいるんだけど、どうしたらいい?』


 という内容を遠回しかつ丁寧に伝えると、サングレは頷きつつ、真面目に聞いてくれた。

 そしてアドバイスを始める。


「ふむ……。殺し以外の手段をお望みでしょうから、それで考えると2パターンありますね」

「え!? あるの?」


 問いかけるとサングレは指を2本たてて答えた。


「ええ。それも難しい話じゃありませんよ。1つは、距離をとること。キレてる人間に正論をぶつけても巻き込まれて面倒になるだけです。なら反論も共感もせずに離れるのが無難かと」

「それが、あっちから近づいてくるのよね~」


 そう答えると、サングレは指を1つ立てて次の案を教えてくれた。


「なら、その推しとやらがどれだけ魅力的かを相手と語ればいいんですよ」

「へ……?」


 どういうことなのか私がアホ面で問い返すと、サングレは苦笑しつつ教えてくれた。


「腹立たしい話ですけど、俺がキレてアリアに絡むと、必ずシスターの話題を出してくるんですよアイツ。共通の『推し』にして盛り上がれば、意外と丸く収まります」


 ちなみにガルーはサングレに絡まれるとブン殴って殺し合いになるので、そういう時もアリアが飛んできて私の話題になるらしい。(紅龍様に見つかった時はサングレもガルーも殴られる)


 へえ~……と聞いていたけど、いや、でも、それ名案では!?


 私はスックと立ち上がると、ガッツポーズを決めた。


 それだ! いかにユリちゃんが可愛いかについて語り合い、私は敵じゃありませんよ~応援してますよ~ただのモブですよ~ってアピールすることで上手くいく可能性がある!


 あ、でも問題があった。


「でも、推しがモテないのを私の所為にされたらどうすりゃいいの?」


 それを聞いたサングレは呆れたように口を開く。


「そんなの当人の問題でしょう。シスターが可愛いのは当然の話ですが、そいつが己を磨くなり魅力を増すなりすべき話であって、他人を妬んで攻撃した所で余計にモテませんよ」


 それもそうだ!

 ガルー達が私に夢中なのは、ユリちゃんが魅力で振り向かせるとか努力して! 私がどうにかする問題じゃないわ!


「ありがとサングレ! お陰で光明が見えたわ!」


 私がサングレの両手をとって小躍りすると、彼は頬を赤くして、少年のように微笑んだ。


「シスターのお役に立てたなら良かったです……!」

「勿論よ! やっぱりサングレはお利口さんね~!」


 サングレの頭をナデナデする。

 するとサングレは耳まで赤くしながらも、私の髪を手に取った。

 そして髪にキスをしながら、熱っぽい眼差しで見つめる。


「……子供扱いしないでくださいね。俺だって男なんですから。貴女は、可愛すぎるんです」


 その色っぽい仕草にドキッとした。

 サングレから良い匂いがして(イケメンが女性物の香水を使うとかズルイ!)彼の危険な魅力にドキドキしてしまう。


 するとサングレは、ぱっと手を離し、にっこり笑う。


「……本当に、貴女は可愛い人だな」


 惚れ惚れしたように言うサングレに、ちょっと距離をとりながら(女をメスに変える男だわ! と私の危険アラームが鳴った)私は彼にお礼を言い、マユコと『共通の推し』作戦に出るのだった。

サングレがシスターにでれっでれですが、普段あまりにもキレるか下品な発言を

するかの二択ばかりだったので、彼本来の姿を書いてみますた。

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― 新着の感想 ―
めちゃくちゃ頼りになるじゃない!!!めっちゃ……めっt…えっ……??本来のサングレこんなにイケメーンなの!?!?いつもスパダリイケメンより何より下品が圧勝してるのに!?やばい前の話と今回の話でサングレ…
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