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9/14

穏やかな一週間

滑車が完成して一週間がたった。

サウロさんは滑車を使って丸太や機材を積む作業を

シオンさんと二人でどこにしようかと楽しそうに話をしながら

試行錯誤をしていた。


マローネさんはその隣で商人が来る前の最終段階らしく

テーブルや椅子などを作ると言っていた。

私も家具作りの手伝いをする事にした。

長テーブル7台ほど

椅子を30脚ほど作った。

釘などを使わない

組み立て式なので意外に苦労した。

なんでも大事なお客様だから家具は新調して

古い方は各家庭で使ったり

使えないほど壊れたり蟲に食べられたものは

マキにするそうだ。

それなら確かに組み立て式の方が都合が良い。

特にこの村では。


危ないからと滑車作業に近寄らせてもらえない

ルカ君は退屈そうだった。

私は私の作業の合間をぬって

一緒に家庭菜園の手入れを

ルカ君に教えて貰うことにした。

まだ敷地に空きがあったので

私はルカ君と雑談を交えながら

その家庭菜園の拡張を進めていた。


最初は桑の角度がおかしいのか

うまく掘り返せずに苦労していたけど

ルカ君が教えてくれたことで、

自分で考えてやるよりだいぶ効率が上がった。

二日ほどかけて家庭菜園を拡張して

土の感触と香りがなぜか心に響いて

暫く夢中で土を触っていた。


「うわぁびっくりした。」


ミミズに驚く。

それをみてルカ君がミノリおにいちゃん、ミミズ苦手?と

笑ってくれた。

恥ずかしさを隠しつつ

何を植えようか?

と土に指で穴を開けながらルカ君と話す。

畑作業が終わって何時でも種を植えられる状態だと

ルカ君が教えてくれた。


作業がおわるとルカ君が一緒に散歩に行かない?

と提案してくれた。

それからはその日以外にも何度か一緒に散歩した。


一緒に村を散歩している時に商人が来る時期に

数日間だけ開ける宿屋兼食堂だと言う建物を教えてもらった。

その家は普段は村の集会所として利用しているようだけど

商人がくる時だけは宿屋兼食堂として使うそうだ。

その責任者アニスさんとも挨拶をかわし

どういう料理を出すのかと聞いたら基本は川魚か野菜がメインらしい。

何でも森を越えた先に獣人の村があるらしく

規模もここより大きく狩りも盛んなようで

そこは肉料理が多いからと

魚や野菜をメインの方が喜ばれるそうだ。

この村は狩りをする人は限られるので

助かっているとも教えてくれた。


充実した一週間を過ごした。

そうして滑車完成から八日目

いよいよ商人が来る日だと聞いた。


私はどんな商品を扱っているのか、

マローネさんの小物や小箱等

どれくらいの評価を受けるのか興味があった。

そして村以外の人との初めて会うので

少し緊張していた。



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