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7/23

当たり前だったもの

翌日早めに目を覚ました私は昨日思いついた件を

サウロ夫婦へ伝えることにした。

当初村へきて行き成り主要産業の一つに口をはさむ事へ

少し違和感を覚えたようだったが

スキルの事を祝福の事は伏せスキルを使って

修理したり加工することが可能だと伝え

斧や桑の修理とそして滑車の使用用途を説明して

それを理解すると複雑そうにではあるが納得してくれた。


「俺たちはもう一つの村の家族の様なものだ。

無理だけはするなよ?」


「もちろんです。長く付き合っていきたいですし、

無理はしませんよ。」


と答えると納得してくれたようでよしじゃあマローネと一緒に

修理などは任せる。と言ってくれた。


そしてサウロさんとルカ君は何時もの様に

一緒に出掛けて行った。


作業場に向かう前に近くの井戸へ寄る。

簡素な木でできた滑車部分と縄とバケツ。

初めて使ったけど以外に力仕事なんだな。

毎日これを繰り返す人は大変だ・・・


顔を洗ったあと水を飲み一息ついて

作業場へ向かった。

最初は桑から斧と順番に一本一本丁寧に

スキルで一発だがこれは初めての仕事だ。

と心を引き締めつつ修理にいそしんだ。


持ち手が折れたりひび割れたりしているものが

多かったので持ち手に使う木材を

少し圧縮して硬さをまして修理をする。


一時間ほどで修理待ちの状態だった十本近くの

斧や桑の修理が終わり、少し休憩をはさんで

昨日考えた滑車の事を頭の中で整理する。


さっき見かけた井戸。

あれは見た目以上に労力が必要だった。

回る部分と車軸とそれを支える枠・・・・

大枠は木材を加工して、車軸を石で補強すれば・・・

いや石を中心に木で補強して柔軟性があったほうが良いのか?

車軸を鉄で作れるなら楽なんだけど

修理にだされている農具は木製が多く鉄の桑などは

畑を広げる時に貸し借りしてるらしいし

鉄に余裕があるようには思えない。

滑車の土台部分は木を何枚も重ねて補強して

丸太をそのまま吊り上げても大丈夫なようにする。

図案と車軸の事を考えていると

畑の世話とかたずけが終わったのか

作業場へ姿を見せた。


「おつかれさま。

ってもう修理は終わったの?」


と驚いた声を上げた。


「ええ。スキルを使えば結構早く直せたので。

初めてだったので心配だったんですけど、

うまくいった方だと思います。」


そう伝えると少しぽかんとしつつ

修理された農具を見て


「十分よ。私以上に綺麗に修理されてる。

スキルってすごいのねー」


と素直に喜んでくれた様子だった。

それじゃあ私は今度来る商人に渡すための食器と

趣向品でも作ろうかしら。


そういいテーブルに向って作業を始めた。

スキルは無いとの事だったけど

木箱には細かい彫で綺麗な模様を描いてあったし

今枠を削ってる作業も丁寧なのに

見る見るうちに形になりつつある。


素直に驚きつつ再び滑車の図案に思考を走らせる。

車軸の強度、どっちが良いのか分からないな・・・

両方作って丈夫そうなものを量産することに決めた。

割れた時の事を考えてルカくんには

近寄らないよう注意しないと・・・


そうして決めた私は木材と石を円錐状に加工していく。

耐久を見るために最初は圧縮を行わない。

これは自分以外が作る際の事故を防ぐためにも

絶対に外せない工程・・・

次に石を中心にして木材を周りに

貼り付けるように加工する。

そして中心を木、周りを石の物も同様に作る。

これで車軸は完成。


土台は井戸にもあった滑車の応用で行けそうだ。

スキルを使用して滑車の車輪と枠組みを組んでいく。

そして完成した滑車の部分を見て大満足。

枠組みを作り

二メートルほどにつなぎ合わせていく。


「何それ・・・」


声に振り替えると

作業を終えたマローネさんがそれをみて

本当に丸太を吊れるの?と聞いてきたので

吊れると思いますと伝える


「そう・・・これを一人で・・・」


と驚いていた。

滑車の使い方とその目的を説明をして

車軸の耐久具合を見てうまくいきそうなら

もう少し高くすることも伝えた。


作業を終えた私たちはそれぞれ

マローネさんは食事の準備

私は一度井戸へ行き水を汲み

マローネさんへ届けた後畑の前へ。

サウロさんが日が高いうちに戻ってきたら

早速試してみよう。

しゃがんだ状態で野菜の葉が揺れるのを眺めていた。


久しぶりの体全身を使った感触

腕に残る少しの疲れ。

そして修理や滑車を作る作業。

この当たり前が・・・

深いため息を吐きつつ嬉しい気持ちでいっぱいだった。


サウロさんとルカ君が戻ってきたのは日が沈みかける前だった。

今日はシオンがなぜか張り切ってな

思った以上の数が倒せた。

明日は運ぶのが大変だとぼやきつつ

同じくらいの歳の若者が現れて刺激でも受けたのかもな?

と豪快に笑っている。

ルカ君も今日のシオンさんはちょっとと

言葉を濁していた。

それを聞いてあらあらと言わんばかりに

マローネさんも笑っていた。


食事を終えたあとサウロさんに


「今日倒した木を運んだ後

ちょっと試したいことがあるので

運び終わったら付き合っていただけますか?

出来れば日の明るい内に。

運ぶのを私も手伝いますので。」


「おいおい大丈夫か?まだ無理しなくても良いんだぞ?」


と言ってくれたけど

体を動かすのが好きになったので。

と伝えると好きじゃなかったの?

とルカ君が不思議そうに聞いてきて、

またみんなで笑いあった。

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