三章 二十話 失敗
冬服をクリエイトした日から、
さらに一週間が経っていた。
冬服が必要になってきたことで、
マキの準備をさらに加速させていた。
そのせいで私はメイズの世話をルカとソエルに、
任せっぱなしになっていた。
そして毎日報告は受けていたけど、
今日ついに決定的な言葉を聞くことになった。
寒さで成長が止まっていたメイズの若葉が、
ついに枯れてしまった。
ソエル「ミノリにい…
メイズ枯れちゃった……」
その言葉を聞き作業前に
ルカとソエルとメイズの畑へ見に行くことにした。
メイズの枯れた若葉たちが茶色く濁り
以前見たような元気な姿はそこには残っていなかった。
ソエルは若葉を見て
「寒さには弱かったんだね、この子たち…」
と寂しそうにつぶやいた。
それを見たルカも
「残念だったね。
もっと大きくなるのを見たかったのに…」
ソエル「うん……
でもしょうがないよ。
さむいに弱い野菜多いし、
ミノリにいが植えてみないと分からないって
言っていたし…」
ルカ「うん…」
ソエル「ルカ元気出す!
野菜が枯れるのはよくある事だよ。
私たちはまた次植えれば良いんだよ!」
ルカ「そうだね。
今度は暖かくなってから試そうよ。
ミノリおにいちゃんもいい?」
その言葉を聞いて私はルカとソエルを
すごいなと思った。
毎日楽しそうに水やりをしていた二人なら
枯れたら落ち込むと思ったけど、
実際は私が何も言わなくても次に進んだ。
私よりずっと前を向くのが上手なのかもしれない。
私はその思いを胸に二人に声をかける。
「もちろんだよ、ルカ。
今度はルカの言う様に暖かくなってから植えてみようか。
さむいと育たないと分かったのは
いい勉強になったと思おうか。」
二人は元気に「「うん」」と返事を返してくれる。
そして今日は作業があるので、
夕食前にまた三人で集まって、
枯れたメイズを抜いていこうとなった。
そして何時もの作業を終えて三人揃うと
枯れたメイズを一つずつ抜いて行く。
数日前までは確かにあった若葉の列が
今は無くなりただ茶色い荒れた土が残るだけだった。
ルカ「わかってるんだけど
ちょっぴり寂しいね。」
ソエル「うん。
でもまた頑張ればいいんだよ。
今度はちゃんと育つかもだし!」
ルカ「そうだね。
今度こそ成功させよう!」
ソエル「うん。
じゃあ私はマローネねえのところに行ってくる。」
ルカ「うん。」
そうして作業終わりにまた集合して
一緒に畑を整える約束をしたソエルは
先に戻ってマローネさんの
お手伝いに向かった。
メイズの畑に残ったルカと私は、
しばらくその場に留まって話をした。
「ルカ…
次は成功させような。
今度はちゃんと温かくなってから再挑戦だ。」
ルカ「うん!
今度こそ成功させる。
また水まきはぼく達にさせてね。
今度こそがんばるよ!」
と元気に答えてくれる。
そしてしばらく会話をした後に、
ルカはサウロさんと話したいそうで
先に戻った。
私はその場に残り子供たちの事を考えていた。
ルカとソエルはもう次を見始めた。
子供って、本当にすごいな……
大人の私の方が弱いように感じる。
ルカとソエルに負けないように
しっかり現実を見ないとな…
次こそ成功させよう。
私も二人に負けていられない。




