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三章 十四話 冬服

大きく開かれた板窓の向こうには

普段見かける柵より強固そうな物が見える。

大きく開いた窓のおかげで、

室内なのに薄暗さを感じないほどの

開放感があって少し気持ちが良い気がした。


アニス「その箱に入っている服が

貴方たちサウロ家の防寒着よ。」

そう言って一つの大き目の箱を教えてくれた。


中には大小の服がぎっしり詰まっていて

確認するだけでも大変そうだった。

私はそのうちの一枚を取り出して

確認してみる。

想像以上に分厚くて

そして重さを感じる…


「こんなに重たいものなんですか…」

無意識にそう呟いた。


それを聞いていたメリアさんとアニスさんは

少し驚いたように聞き返していた。


アニス「え?ミノリさんの国の防寒着は

もっと軽いの?

良ければ詳しく教えてくれないかしら?」

そう驚きと共に質問を投げかけてきた。


私はすこし失敗したなと思いつつ、

正直に話すことにした。


「そうですね。

これほど重くはなかったです。

ただ服に関しては全く知らないので、

何で重さに違いがあるのかは分かりません。

お役に立てずすみません。」

と答えると少アニスさんは

残念そうな顔で「そう…」と、

小さい声で言った。


セリア「アニス、失礼よ?」


アニス「ごめんね、ミノリさん。

商売になりそうな事になるとどうしても

気になっちゃって。」


「気にしないでください。

私もそういう所はあるので、

理解できますよ。

私の場合は料理ですけど…」


アニス「ミノリさんがお料理ですか?

意外ですね、今までそういうお話を

マローネから聞いたことがないわ。」


セリア「私も聞いたことがないですね。」


その話を聞いて私は少し考える……

「そういえば、その話はした事が

なかったかもしれません。」


セリア「それはどうして?

こだわりがあるのよね?」


「マローネさんの料理は大好きですし、

不満もないので気にしなかったという方が

正しいのかもしれないです…」


アニス「そう。貴方の国の料理も

興味があるのに…」


「それはおいおいで。

それより服が重くてこれ全部を

運ぶのは大変だなと思うんです。

それで私は一度家に戻って

台車を運んで来ようと思います。」


セリア「そいえばそうね。」

アニス「気が付かなかったわ。

ごめんね、ミノリさん。」

二人の声が重なった。


「いえ、私の不注意ですし、

気にしないでください。

少し家まで走って台車を運んできますね。」

そう伝えて一度家に戻ろうと決める。


リビングに戻ると村長とルカとソエルが、

楽しそうに会話をしていた。

メリイもその様子を少し嬉しそうに眺めている。

私は邪魔しちゃうなと思いつつも村長に声をかける。


「すみません、村長。

服が思った以上に重かったので

一度家に戻って台車を運んできます。

数もあるので運びにくそうなので。」


そう伝えるとソエルの目が輝きだして

私へ声をかけてきた。


ソエル「ミノリにい。

それなら私達も一緒に行く。

見せたいものがあるんだー。

折角だからじーじにも見せるー!」

と両手を上げて主張している。


私は何だろうと思いつつも

その提案を受けることにして

一度皆で家に戻る事にした。

村長は少し寂しそうにしていたけど、

「じーじに見せたいものがあるから、

ちょっと待っててね。」

ソエルの言葉を聞いて笑顔になっていた。


一度皆で家に戻り、

私は台車を取りに作業場へ向かった。


作業場のいつもの予備の台車を運ぼうとしたら

ソエルとルカに止められる。

そして奥の方から二人が運び込んだものを見て

私は驚きを隠せなかった……


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