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三章 九話 外伝 大人の話し合い

―ミノリ視点


ソエルの心の傷がまだ癒えていないのか

マローネさんに嫌われるという、

ありえない事で悩んでいた様子だった…

私はその様子を気にしながらも、

踏み込み過ぎるのはまずいと思い、

そのまま会話を流すことにした。


ソエルを見守るうえで

今回の件と今後の事も

マローネさん、サウロさん、メリイとも

しっかり話したほうが良さそうだ。


元気を取り戻したソエルが

ルカと一生懸命楽しんでいる。


ソエルが一生懸命追いかけている時、

石につまずいたのか、

転びそうになった。

その瞬間私の横で

風が凪いだ気がした。

私が次に気付いた時には、

ソエルが転ぶ前にメリイが受け止めている。


私のすぐ隣に居たはずなのに、

十数メートルも離れた場所へ…

一瞬で風が吹き抜けたような印象だった。

目で追う前に横から風が吹いたと思ったら、

ソエルを優しく受け止めるメリイを見て、

改めて異世界なんだなと感じていた…


その日の夜…


子供を寝かしつけた後、

サウロさん、マローネさん、メリイと四人で話し合いをした。


「今日の昼に種を植えた後、

竹とんぼで遊んだのはお話しした通りなんですけど、

実はその時にソエルがマローネさんに、

嫌われるんじゃないかって不安になってたんです。」


マローネ「え!?どういうこと?

私がソエルちゃんを嫌いになるわけないじゃない。

変な事を言わないで!」


普段ありえない口調と雰囲気で反論してきた、

マローネさんを見て戸惑いつつも言葉を続ける。


「それは私やメリイも同意見です。

もちろん、そんなことにはならないと、

ソエルにも伝えました。

ただ、これはあくまで私の憶測でしかないんですが……

ソエルの過去に何かあったのではないかと思っています。

たとえば、遊びたくて木を欲しがったけど、

親に怒られたとか、

遊ぶより仕事を手伝えとか…

それを考えると子供でありながら、

あの手先の器用さは説明できないと思うんです。

スキルを持っているならまだ分かるんですけど、

そんな感じはしなかったし…。」


メリイ「それは同意見だ。

ソエルのあの手先の器用さはスキルじゃない。

あれは自分で覚えた技術だと思う。」


マローネ「そうね…

私が教える前にある程度の知識と技術は持っていたわ。」


「そうですね…

そしてマローネさんに嫌われると心配したのも、

過去の経験から来たんじゃないかって…

あくまで憶測ですけど……」


サウロ「なるほどな。

ミノリの考えは分かった。

それで俺たちはどうすればいい?」


マローネ「ええ。

勘違いされたままじゃ寂しいわ。

何をすればいいかしら?」


サウロさんとマローネさんの意見が一致していた。


「もしソエルが、

マローネさんに何かを話すことがあったら、

その時はしっかり考えてあげてほしいです。」


サウロ「そんなもん、

言われなくてもマローネならそうするだろ?」


マローネ「もちろんよ。

私がソエルちゃんのいう事を聞かないという事は絶対にないわ。

良い事は褒めるし、悪い事ならしっかり怒ってあげる。

子供の可愛い我がままなら優しく受け止める。

それが親というものよ。」


私はその言葉に静かにうなずき、

続けて口を開いた。


「あの様子を見ると、このまま見過ごすことは出来ません。

ソエルはまだ心の傷と向き合っている最中です。

マローネさんにはソエルの話を聞いてあげて

その答えを教えてあげてほしいんです。

これは私には出来ない事なので…」


マローネ「わかったわ。

今度しっかりソエルちゃんから話を聞いて、

私なりに答えを教えてあげるわ。」


メリイ「私も出来る限り傍にいて見守り続けるから、

安心してくれ。

その代わり私が居ない時はしっかり頼む。」


その言葉に「ありがとうございます」と

感謝を伝えて今日は解散することにした。

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