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つながる温もり

数日は安静の為に療養することになった。

ルカ君は毎日顔を出してくれている。

ルカ君を引き取って育てているご両親も顔を出してくれた。


「「ルカを助けて頂きありがとうございました。」」

「私はルカの父でサウロ」

「息子を助けてくれてありがとう。

私の名前はマローネと言います。」


と挨拶と同時にご両親が頭を下げてきた。

筋肉質のりりしい顔の父親と

ルカ君と似た髪色で優しそうな母親

ルカ君のご両親を前にちょっと緊張した様子で答える


「いえ私がしたいことをしているだけです。

お気になさらずに。」


とぎこちない笑顔を見せた。


きょとんとした様子でご両親が顔を見合わせてくすと微笑んだ。

そしてここ数日の事を教えてもらった。


ここの村の名前は「シエ」

主に農業で時給自足生活で暮らし、

たまにくる商人に余った食料や商人から買った布などを

加工して生計を立てているそうだ。

ルカ君のご両親

旦那さんは木こり、

奥さんは木工職人として

その商人さんに販売したり時には物々交換をして

暮らしているそうだ。


傷も癒え療養もしっかりと取ったことで

転生直後の様な状態に戻った私は

村の中を見て回ることにした。

ルカ君と一緒に・・・

最初は父親の手伝いをしなくていいの?と

聞いたのだが


「お礼だから自分が教えてあげたい」


と言ってくれた。

その言葉にほわっと心が温かくなり

その優しい言葉を受け止めた。


私は最初に村長へ挨拶をしようと

村長宅に案内をお願いした。


「初めまして、ミノリと言います。

この度は大変お世話になりました。」


サウロさんとマローネさんに聞いた話だと

「この傷は深いぞ。数日は絶対に動かすな」と療養の指示をしたらしい。

村長でありながら薬師でもあり村人たちの治療なども行うそうだ。


「初めまして私はニルスと言います。

無事治ったようで安心しました。

それにしても・・・

けがの直りが早いですな、正直驚きました。」


とそういいつつ体を見ながら言った。

言われた私自身も少し驚きを顔にだしつつ


「お陰様で。」


と少しとまどいつつ答える

その様子を観察しながら


「この国へ来たばかりだと聞きましたが、

どこか行く当てはありますかな?」


そう問われてきた。

私は


「それがこの国の事を何も知らない上

身寄りもないのでどうしたものか迷っている所です」


そう正直に答えた。

するとルカ君が


「じゃあうちで一緒に暮らそうよ?

お家には寝る場所を作るところも余っているよ?」


と嬉しい言葉を言ってきた。

それを聞いた村長は

ふむとうなずき


サウロとマローネが良いというならそうするといい

とルカの意見を肯定してきた。


胸の奥が熱くなった・・・


次に私を助けてくれた人を紹介すると

ルカ君が言ってきた。

少し関心しつつその提案を受け入れて案内してもらう。


ルカの家の近くらしくそれでも数十メートルは離れている

場所へ同じ速度でのんびり歩いて行く


「初めまして、ミノリと言います。

オオカミから助けて頂いたうえ村まで運んで頂いたそうで

感謝します、ありがとうございました。」


とふかぶかと頭を下げる

それを見た青年シオンが


「おいおい、大げさすぎだ。

それに親方の子供を助けてくれた恩人だ。

気にするな。」


と軽く豪快に笑い飛ばしてくれた。


今日はお礼とご挨拶だけと伝えつつ

また後日是非お話ししましょうと伝えて

シオンさんの家を後にした。


「それじゃあ最後は僕の家!」


と元気に言ってくる。

私は微笑みを浮かべて

無言でうなずきルカのあとに付いて行く。

シオンさんの家から数十メートルほど

歩くと村長さんの家と同じくらいの大きい家についた。

他の家と比べて大きい気がする。


ルカ君は少し勢いをつけたまま家のドアを開けつつ中に入って行った。

暫くすると以前見た女性が出てきた。

いらっしゃい。そう優しく言ってくれる。

私はぎこちない感じで


「おじゃまします。」


と一言いうだけで精一杯だった・・・


中へ案内されルカ君とマローネさんを

テーブルを挟んで座った。

そして改めて感謝を伝える。


「この度は本当にお世話になりました。」


「いえいえ助けて頂いたのは私たちの方です。

ほんとうにありがとう。」


一度ルカを見たあとに頭を下げてくる。

慌てていえいえと頭を上げるように伝えて

あらためて話をする。


ルカ君は少しうれしそうに

私に出会ってご飯をごちそうしてもらったことから

洞窟を作り一緒に眠った事

翌日に一緒に森の中を歩いたこと

を少しうれしそうに、でも複雑そうにしつつ

母親へ話を聞かせていた。


「そう・・・

凄い冒険をしたのね。

でもねお父さんのお手伝いだからと言って

一人で森に入るのは危険なのよ?

次からは気をつけなさい」


とやさしくも少し厳しく注意を促す言葉をかけた。

その様子と言葉に私は心が温かくなりつつも

どこか眩しく感じてしまう自分もいた。


「それじゃあ今日は家でご飯を食べていきなさい。

ルカもその方がうれしいでしょうから。」


とルカ君を見ながらそう言ってくれた。

少し迷いつつも

素直に感謝を伝えて言葉に甘えることにした。


夕方になり日が落ちる前に父親が返ってきた、

そして軽い雑談から私との経緯を聞いて

母親同様に少し関心しつつ軽く注意をしている間に

夕飯が出来たのか食卓に並べ始めた。


夕食を共に取りながら今後の話をルカが両親に相談していた。


それを聞いたサウロは


「それはいい。シオンのほかにも若い手が欲しいと

思っていたんだ。ぜひそうしろ。」


つづけてマローネさんが


「そうね。男手はいくらあっても良いし、

サウロの手伝いをしてくれるとウチも助かるわ」


と言ってくれた。

私はその言葉に心地よさを感じながら


「そうおっしゃって頂けるのなら

是非手伝わせてください」


とそう答えるのだった・・・

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