再会
集会所の入り口前には
野菜などを並べている
マローネさんとアニスさんがいた。
「おはようございます。」
「「おはよう、ミノリさん。」」
「今回馬車が三台なんですね。」
マローネ「ええそうみたいね。
馬車を率いていたのはガラムさんだったけど、
到着したばかりで私達はまだお話を聞いていないわ。」
アニス「そうね。でも心なしか嬉しそうだったけどね。」
「そうですか…
あ、椅子とテーブルを搬入するので
一度、村長に挨拶してきますね。」
そう言って集会所の入り口に向かう。
中に入ると村長とセリアさんがガラムさんと
話をしていた。
「こんにちは。村長、セリアさん。
椅子とテーブルをお持ちしました。」
村長とセリアさんに一声かけると
無言でうなずいた。
それを確認した後、
私を見ていたガラムさんへと向き直す。
「お久しぶりです。ガラムさん。」
「お久しぶりです、ミノリさん。
お元気そうで何よりです。」
「ええ、お陰様で。
今回馬車が増えていましたけど、
何かあったのですか?」
「ええ。ご契約いただいていた鉄をお持ちしたのと
木吊り台を出来るだけ運ぼうかと思いまして、
今回は馬車を増やしたんですよ。」
「そうだったんですね。
私の方からご報告があります。
都合のつく時に、お話しさせていただきたいのですが。」
「ええ。もちろんかまいませんよ。
これから検品をするので、
日暮れ前には終わると思うので
その後なら都合がつくかと思います。
その際はルカ君をお連れ頂けると助かります。
契約内容の確認をお願いしたいので。」
その話が出た時にセリアさんは声をかけてきた。
セリア「その事ですが、
ガラムさん。
その時に私とアニスも
同席させていただきたいと思います。」
ガラム「お二人もですか?
何かありましたかな?」
「ああ、それに関しては私のせいでして…
お恥ずかしいお話しなのですが、
詳しくはその時にでも…」
ガラム「ミノリさんのですか…
分かりました。
では人数分の席をご用意いただきましょう。」
「お手数ですが宜しくお願いします。
セリアさん、ありがとうございます。」
「良いんですよ。絵文字板の件もありますから。」
ガラム「絵文字板?
それはどのような物ですかな?」
ガラムさんの勢いに押され、戸惑っていると
セリアさんが声を返してくれた。
「すでに複数セットの準備がありますので
一度直接見て頂いて気に入って頂ければ
全てお渡しする事も可能です。
その後の事もほぼ決まっていますので、
あとはガラムさんが気に入るか…ですわ。」
「その言い方…
セリアさんはよほど自信があるように見える。
それもまた、ミノリさんのお考えですか?」
「ええまあ。今回は木工場の三つの工房で作りましたけどね。」
ガラム「それはそれは…
木吊り台のみならず
また新しいものをお作りになったと?」
「私はアイデアを出しただけです。
実際に作ったのはマローネさんやソエル、
それに他の木工場の皆さんですよ。」
ガラム「ソエル!?
あの、ほとんど言葉も発せず、
ただ俯いていたあの少女が……ですか?」
「え、ええ。そうですね。
今はだいぶ回復していて、
元気に歩き回れるようになっていますよ。」
ガラム「そんな…四か月程度で…」
「メリイさんの影響も大きいですよ。
ずっと親身で付き添ってくれてたので、
その事も大きな要因だと思います。」
ガラム「メリイザザですか。
確かにあの子の入れ込みようなら…
あの少女もメリイザザにだけは
なついてたような感じはありましたが……」
「そうですね。
数か月もソエルに寄り添い
ソエルと一緒に生活しながら見守っていました。
回復後もソエルだけではなく
ルカの面倒も見てくれて助かっていますよ。」
ガラム「メリイザザがですか…
そうですか、子供が元気になったのは
喜ばしい事です。
改めて保護を受け入れて頂き、
ありがとうございます。」
「いえ。
それもこれもソエルの強さと
メリイの献身のおかげですよ。」
話が長引いたところで、村長が咳払いをした。
ガラム「ごほん!
話がそれましたな…
それで、日が落ちる前で如何でしょうか?
今は少し立て込んでいますので
その時には落ち着くと思いますので。」
「ええ。それでお願いします。
その時にルカを連れてきます。
では私は予備の椅子と
テーブルを運び入れますね。
村長、セリアさん、ガラムさん。
お邪魔しました。」
頭を下げ、予備の椅子とテーブルを運び入れると、
マローネさんとアニスさんにも挨拶をして、
私は集会所を後にした。




