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冬に向けて

食事のあと…


次の行商が近い事を話していた。

冬が近い事、

冬の間は南で商いをするために

シエにはこの時期に寄ってくれるらしい。

その為の交易品の準備をする事を話し合った。


そして私は疑問に思ったことを聞いていた。


「私はこの国の冬は初めてなんですが

雪とかは降るのですか?」


サウロ「雪は降るが少し積もる程度だ。

それでも寒さは厳しいけどな。

もう少し北の方はかなり積もるそうだが…

北の山の頂上には雪が積もって見えて綺麗だぞ。」


「そうですか。

私の国では雪が降らない場所で

生活をしていたので

ちょっと不安でした。」


サウロ「そうか…

雪は降るがそこまでじゃないから

安心しろ。

冷え込むから注意は必要だけどな。」


「薪などはどうするのでしょうか?

冬の時期にウチまで取りに来るのは大変な方も居るのでは?」


サウロ「ああ、ウチともう二軒の家にある木工場、

あとは商人が帰った後の集会所の四か所に分けて

薪を蓄えておいて、

他の村人は家から近い方に、

取りに行く事になる。」


「食料はどうなっていますか?」


サウロ「アニスが保存食を作り続けてくれてはいる。

ただ店は冬は閉まっているからな。

必要な分を個別でお願いする感じだ。

それでも基本は各家で貯蔵だな。

野菜は家庭菜園の物を保存しておく。

一応、冬でも罠に獲物がかかることはあるから、

天気の良い日に見に行くこともある。」


メリイ「では森の罠は私が訓練も兼ねて

見に行こう。

私もその方が都合がいい。

そのときは、

マローネさん、ソエルをお願いしますね。」


マローネ「もちろんよ。」


サウロ「罠の確認をメリイがやってくれるなら、

ついでにお願いがある。

薬草類も見つかるようなら採取してほしい。

木工組は各家の手伝いと

薬草採取は持ち回りで続けはするんだが

どうせなら、ついでにお願いしたい。」


メリイ「任せてちょうだい。」


「村の子供たちは?」


ルカ「冬は暗くなるのが早いし、

お手伝いも増えるから

家で過ごす時間が多くなるよ。

雪の日は外で遊べないしね。」


ソエルもうなずいていた。


「そう…冬の防寒着などは?」


サウロ「それは裁縫師が賄ってくれる。

この家からは薪と俺が困った際に力仕事で

そのお礼に防寒着などを都合してもらっている。


冬は暖炉のあるリビングで、

皆でまとまって寝るようになる。

流石に部屋では寒いからな……」


「分かりました。」


外に出られない時に何か出来ないか

そればかりを考えていた。

そして思いついたことを

口にする。


「ルカ、ソエル。

今度家の中でも

遊べるものを作ろうか?」


「「なにそれ!?」」


二人の声が綺麗にハモった。


「いやまだ決めてはいないんだけど、

ソエルが文字を書けないと言ってただろう?


だから文字を覚えるために

ソエルとルカが二人で一緒に

覚えられるように何か作ろうかなと

考えているんだ。」


サウロ「ほーそれは良いな。」


マローネ「へー面白そうねそれ。」


メリイ「そんなものが出来るのか?」


「はい。そこまで難しいものではないですよ

薄い小さな板に絵を彫って

その裏に文字を書くだけです。


例えば私が犬と言うと

ソエルとルカが文字を見てこれだと思う物を取る、

裏に書かれた絵を見て合っているか分かるようにするんだよ。


最初は絵を表にして

ひっくり返して文字を見て覚えるのも良いかも。

冬の間にその遊びをすれば

遊びながら文字を自然に覚えられると思う。」


サウロ「なるほどな…そんな簡単な事で…」


「ええ。将来村を出る出ないにしろ、

文字を覚えて損はないと思いますので。」


マローネ「そうね。覚えられるのなら、

それが一番良いわね。」


ルカ「ボクやりたい。」


ソエル「あ!ずるい。私もやりたいよ、ミノリにい。」


「大丈夫みんなで遊べるよ。」


ルカ、ソエル「「やったあ!!」」


新しい遊び道具の話を聞いて

喜ぶルカとソエルを見て

大人たちも自然に笑顔になっていた。

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