↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
140/142

六章 十五話 後ろ盾

「改めてご紹介します。

蒼鱗のリーダーのヴァレリア

支援術師フローラ

前衛のシェラ

そして私ロア

今後はトルベール商会の孤児院の後ろ盾になります。

同時に貴方の孤児院もね。」


(改めて私の孤児院と聞き不安がよぎる。

でもガランさんやガラムさんを巻き込んでしまった。

もう後戻りできない……)


「不安はあると思います。

でも貴方にはなるべく負担にならないようにします。

新しい孤児院で預かる子供たちには、

出来る限りの治療をおこないます。

そこでの魔術治療では直せない子供に限定して、

貴方に見て頂くことになります。

ソエルという少女と、

ドドさんのお子さんの様な子供です。

貴方にはその子たちを見てもらい、

元気になり次第、子供の意思を聞き、

ローディスの孤児院に戻るなり、

知識なり技術を学んでもらって、

好きな職に就いてもらうつもりです。」


その言葉を聞いて安心した。

多くの子供を預からずに済むから安心したわけではない。

あくまで保護はするけど、

子供たちの将来は、

その子自身に選んでもらうという事だ。

それなら私が反対する理由はない。


「わかりました。」


私の返事を聞いて安心したのか、

ようやく笑顔を浮かべるロアさん。


その後ろで黙ってみていた

蒼鱗のリーダーのヴァレリアさんが口を開いた。


「話は済んだね?

改めて蒼鱗のリーダーを引き受けているヴァレリアだ。

君のおかげで私たちの今後の生存率は跳ね上がるだろう。

礼を言う。」


さっき強化をした武器は杖が二本に剣が一本だった。

ロアさんを含めて三人が魔術師で一人が物理職のはず。

そして、ヴァレリアさんの防具は軽鎧の物理職の様に見える。

でも腰に下げているのは杖だった。

その見た目は安心感を感じる堂々とした雰囲気を感じた。


「フローラです。

貴方のクリエイトのおかげで、

私たちはさらなる高みを目指せます。

ありがとうございます。」

そういってカーテシーを取った。

芯がブレず、上半身が完全にまっすぐなカーテシー。

その姿は何か高貴なような雰囲気を感じた……


「僕はシェラ。

剣も鎧も軽くなった。

ありがとう。」

獣人の女性は笑顔を見せてくれる。

その笑顔には鋭い歯がみえる。

でも怖い感じではない。

寧ろその歯が可愛く感じるほどの穏やかな雰囲気を感じた。


「お気に召したようで良かったです。

私はミノリです。

改めて宜しくお願いします。」

そういって頭を下げた。


「ときに、ミノリさん。

貴方が飛人だという事は聞いた。

そしてロアがそういうのだから間違いないんだろう。

あの不思議な光に武具へ付与したもの。

あれは付与魔術ではなく、

明らかに武具が変質した感じがした。

差支えがなければ教えてほしいのだが…」

ヴァレリアさんが訊ねる。


「ええと…説明が難しいのですが、

私はクリエイトスキルとは別に、

祝福の【クリエイト】を持っています。

その祝福の力ですね。」


「祝福…ですか…」


「はい。

スキルの方は素材を加工したりするので、

素材が必要になります。

でも祝福には素材が必要なくなります。

ただ特別なポイントという物が必要になります。

素材の代わりにポイントを使って物を生み出します。

それは私の世界の物でも魔法的な物でも。

そのポイントが無くなれば使えなくなります。

なので無制限とはいかない感じですね。」


その言葉を聞き皆の顔が引きつった。


「ではポイントというものがあれば、

どんなものでも生み出せるという事ですか?」

戸惑った表情で聞いてくるロアさん。


「えっと……

多分そうですね。

イルミナ様に聞いた話では、

私の元の世界の物でも出せるという話でしたので。

あと魔法的なものを付与する事も出来ますね。

あなた方の武具につけたのもその力になります。

……ただ私は何でもだすつもりはないですよ。」

何か言われる前に釘を刺そうと思い、

何でも出す気はない事を強めに言った。


「それは残念だ。」

残念そうに、でも笑顔を浮かべているヴァレリアさん。


「そこは安心して。

ミノリさんに無理やり出させたりする事は私が許しませんから。

貴方は貴方が納得した時にだけ、

その力を使ってくれれば良いから。」

そう断言するロアさん。


「ありがとうございます。」


「良かったわね、ミノリさん。

ロアさんが味方になってくれるなら、

例え国でも簡単には手を出せないわよ。

最古のエルフにして大陸最強ですからね。」

そういって優雅に話すフローラさん。


最古、そして最強。

その言葉に妙に納得した。

イルミナ様に似ていると感じていたのは、

間違ってはいなかったのかもしれない。


「それは安心ですね。

どうりでイルミナ様に似ていると思いましたよ。」


「本当!!!」

私の言葉に声を上げて反応を示したロアさん。


すこし戸惑いつつも答える。

「ええ、本当です。

魔力とか強さは私には分かりませんけど、

雰囲気というか、

うまく説明が出来ませんけど、

間違いなくそう感じていましたよ。」


そのやりとりを驚いた顔をして、

他の三人は黙って聞いていた。


その後の話はロアさんが終始笑顔のままで話が進んだ。

後ろ盾になる事。

孤児院の資金等。

それらすべてロアさんだけではなく、

他の三人も協力をすると言ってくれた。


全ての子供を救う事は難しい。

それでも手の届く範囲で助ける。


話が終わる頃には、

その気持ちが一つにまとまっていた。


本作をお読みいただき、ありがとうございます。

当日12時に外伝を投稿します。


もちろん読まなくても本文を読み進めるのに問題はないと思います。

気になったかたは是非読んで見て下さい。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。