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癌の告知を受けたなら  作者: もちづき裕
現実をスワイプ編
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第三話  向き合いません

お読みいただきありがとうございます。

 抗がん剤治療後、半年経って、夫との喧嘩で疲れてソファで動けなくなるという実体験をネットで拝見したわけですが、私自身は、関節痛が本当に酷いです。

 左肩は五十肩? という感じで、

「いでぇえっ!」

 って感じで痛いですし、両膝は動き出しの激痛、右手首、痛くて痺れて、時々、指先が震えております。


 こんな状態だからこそ、思うんです。

「向き合うのはやめて、現実をスワイプしましょう」

 私はお笑い芸人ドンデコルテさんのファンで『デジタルデトックス』というネタが大好きなのですが、渡辺銀次さんが辛い現実に向き合わず、現実をスワイプしていくって言うんですね。


 皆さんも、チキショ〜と思うこともあると思うんです。なんだあいつ?と思うこともあるかもしれません。たとえばですが人付き合いをしていく上で、

「はぁああ?」

 と、思うこともあるかもしれませんが、自分自身がいけなかったんじゃないだろうか?自分も悪いところがあったんじゃないだろうか?


 そんなことは考えなくていいんです。考えたところで仕方がない。もしも友人関係で悩んでいることがあったなら、駄目なら駄目でしゃあないです。娘の話を聞いていても思うんですよね。所詮、場所が変われば交流も絶たれることがほとんどなので、深く考える必要なし。向き合うことはやめましょう。


 さてさて、話がずれてしまったのですが、告知を受け、手術を受け、抗がん剤治療を受け、ただいま絶不調状態のもちづきですが、癌患者の先輩に会う機会があったので、是非とも訊いてみたい質問をぶつけてみることにしたのです。


「癌の治療は一旦、終わったとしても、この調子の悪さは一体、どれだけ続くことになるのだろうか?」

「それはねえ、今でもだよ〜」

 私よりも5歳年上の姉は乳癌ステージ2Aになり、乳房部分切除をした後に、抗がん剤治療、ホルモン治療をした癌サバイバー。

「私の場合は十一年が経過したけど、今でも完全に免疫がゼロだなって自分でも思うの。それで癌の先輩と言える友人に尋ねたんだけど、これはもう一生だって言われたわ」


 今の世の中、二人に一人が癌に罹患すると言われており、ひとえに癌と言ったって場所から種類から色々とあるわけで、その人、その人で症状も色々とあるとは思います。


「私もようやっと十一年になったんだけど、私の友達で同じ時期に同じ乳癌にかかった人が居て、彼女はステージ3Aだったんだけど」

 ああ、なんか嫌な予感。

「癌に罹患して十年目で、最近、顔見ないねなんて話をしていたらなんと、骨壷になって家に帰って来て、友人一同、腰を抜かすほど驚いたの」

 これです、出ました、これで〜す。


 今の日本で癌に罹患する人間は二人に一人と言われておりまして、年とれば周りに癌になったという人もいるでしょうし、残念ながら、お亡くなりになったという人もいることでしょう。


 悪気はないんです! 癌から派生して、こんな友人いたわ〜という話ですよね?私にもねえ、いますよ。本当に仲が良い親友と言っても良い友人が、すでに癌でお亡くなりになっています。

「そんな顔をしなくても大丈夫!大丈夫!転移とかなく、すぐに十年越すって〜!」

 十一年経っている人はええな〜。だけど私はまだ一年も経過していないです。とりあえず、何が言いたいかというと、普通に生きていても、こんな感じで、

「はぁあ? 怖いって!」

 と、思うこともあるでしょうが、向き合うのはやめましょう。


 職場で嫌なことがあった、人間関係で嫌なことがあった。云々かんぬん、生きていると色々とあるとは思うのですが、時には向き合わなくて良いですよ。


 私の場合はリンパ転移しやすいと言われるG3という癌なのですが、

「もちづきさんの場合、G3なのはもちろんのこと、もう一つの種類の方がねえ・・この種類を考えたら、やっぱり大学病院に行った方が良いでしょう」

 と、中堅病院で告知の時に言われたんですよ。

 あのアルファベットの羅列はなんだったのだろうか?


 当たり前なのですがそれが何の種類かも分からず? 大学病院に行ってからも、その『もう一つの種類』とやらは一切説明とかないんですけども・・まあ、ねえ、訊かないですよ。訊いたところでねえ、怖いじゃないですか?


 私は思うに、癌になったその後の人生を考えるのは、これはもう、いつ車に轢かれて死ぬことになるとか、いつ悪霊に祟られて死ぬことになるとか、考えても仕方がないことを考えているようなものなのでは?


 ネットで記事を見ていると、四つも五つも転移をしたけれど、現在、寛解期にようやっと入りましたとか、そういう話も世の中には溢れているんです。

 自分がこの先どうなるか? 考えないし、向き合わない。それは何故かというのなら、現実をスワイプしているから。


「転移するなら三年以内が多いですね」

 向き合わない、向き合わない。

 現実をスワイプ、スワイプ!


「向き合うのはやめましょう! 現実をスワイプしましょう!」

 治療は先生が決めて実行していくとして、細かいことを考えても仕方ない。忘れるくらいがちょうど良い。どうせ、何処かしらが具合が悪いんです。それをどうにか出来たならと考えるだけでお腹がいっぱいじゃないですか?


 そこで私は向き合わずに、筋トレすることにしたんです。

 なんでって?

 筋肉は裏切らないはずだから。

 さて、圧痕が残るほどのもちづきの太ももの浮腫はその後、どうなったのでしょうか?


癌の告知を受けた私の状況をコミカルに描いていきたいと思います。

癌を治療するにあたり、私としてはこうした方が良いのだなという部分をクローズアップして、

二人に一人が罹患すると言われている癌について、情報を共有しつつ、楽しんでいただけたら幸いです!

もし宜しければ

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