第48話「中継装置」
地下へ続く階段を下りた三人。
階段の先には、狭い通路が伸びていた。
壁には太いケーブルが何本も走っている。
ミリアが端末を確認する。
「通信反応、かなり強い」
ジェイクが周囲を見る。
「このケーブル、全部どこかに繋がってるのか?」
「たぶん」
ルーカスが先へ進む。
「中継装置は?」
「もう少し先」
通路を進むと、広い部屋に出た。
部屋の中央。
巨大な通信装置が設置されている。
複数のアンテナとケーブルが接続され、装置のランプが点滅していた。
ミリアが近づく。
「これが中継装置」
ジェイクが装置を見る。
「これを止めれば、通信も止まる?」
「一時的には。でも……」
「でも?」
ミリアが画面を確認する。
「通信先が別にある」
ルーカスが聞く。
「第2施設?」
「そう」
ミリアが端末を接続する。
「この装置を通して、第2施設へデータを送ってる」
ジェイクが周囲を見る。
「じゃあ、ここから第2施設の場所を探せるんじゃないか?」
「やってみる」
ミリアが操作を始める。
画面に通信経路が表示される。
現在地。
中継装置。
そして、その先へ伸びる通信。
しかし、途中で情報が途切れていた。
「……ここから先が暗号化されてる」
ルーカスが尋ねる。
「解除できる?」
「時間はかかる」
「やってくれ」
「うん」
ミリアが作業を続ける。
その間、ジェイクが部屋の奥を調べる。
「ルーカス」
「どうした?」
「これ見ろ」
壁際に、小さな金属製のケースが置かれている。
ジェイクが開ける。
中には数本の電池と、特殊な弾薬のようなものが入っていた。
「これ、武器に使えるんじゃないか?」
ミリアが振り返る。
「たぶん施設の警備装備用」
ジェイクが自分の武器を見る。
「なら、持っておこう」
ルーカスが頷く。
「必要になるかもしれない」
ミリアは再び画面を見る。
「……見つかった」
「何が?」
「通信経路の一部」
画面に新しい情報が表示される。
【通信先:東部施設】
【距離:約18km】
ジェイクが驚く。
「18キロ?」
「正確な場所はまだ分からない。でも、かなり絞れた」
ルーカスが地図を見る。
「そこへ行けば、通信の発信元に近づける」
「そうなる」
その時。
通信装置のランプが赤く点灯した。
ピッ。
ミリアが振り返る。
「……待って」
「どうした?」
「今、別の通信が入った」
「第2施設から?」
「違う」
ミリアの顔が険しくなる。
「この中継装置に、外から直接アクセスしてる」
ジェイクが武器を構える。
「また誰かが俺たちを見つけたのか?」
「分からない」
装置の画面に文字が表示される。
【不正接続を検知】
【遠隔操作開始】
ミリアが慌てて端末を操作する。
「止める!」
しかし、装置が勝手に動き始める。
ウィーン……。
アンテナがゆっくりと回転する。
ルーカスが周囲を見る。
「何をしてる?」
「通信を送ろうとしてる!」
「どこへ?」
ミリアが画面を確認する。
「第2施設じゃない」
「じゃあ?」
ミリアの顔から血の気が引く。
「工場……」
ジェイクが目を見開く。
「工場に何を送るんだ?」
ミリアが通信内容を確認する。
「ロボットの起動命令」
その瞬間。
装置から強烈な電子音が響いた。
ピィィィィン!
ルーカスが拳を握る。
「止めるぞ!」
三人が中継装置へ駆け寄った。
第48話 完




