第46話「武器保管庫」
ミリアは「警備隊装備」と書かれた扉の前に立っていた。
端末を接続する。
ピッ。
【ロック解除】
ガチャッ。
扉が開く。
中には、いくつもの武器が並んでいた。
ジェイクが後から駆け込んでくる。
「ミリア!」
「こっち!」
ルーカスも続いて入ってくる。
「何があった?」
ミリアは部屋の中を指差した。
「武器」
ジェイクが目を見開く。
「……本物か?」
壁には、警備用の装備が並んでいる。
近接用の武器。
電撃式の武器。
そして、ロボットへの対処を想定した特殊装備。
ジェイクが一本の武器を手に取る。
「これ、使えそうだな」
ルーカスが見る。
「扱えるのか?」
「分からない。でも、今までの金属棒よりはマシだろ」
ジェイクは握り具合を確かめる。
少し振ってみる。
「……重い」
「無理するなよ」
「大丈夫」
ミリアは別の棚を見る。
「私も必要なものを探す」
「ミリアも?」
「私だって、ずっと逃げてるだけじゃ何もできない」
ルーカスは黙って頷いた。
ミリアは棚の奥から、小型の電磁式装置を取り出した。
「これ……」
端末で確認する。
「ロボットのセンサーを一時的に妨害できる」
ジェイクが笑う。
「それならミリア向きだな」
「ただし、近距離じゃないと使えない」
「十分だろ」
ミリアは装置を腰に装着する。
ルーカスも周囲を見る。
だが、自分のブレイカー以外には手を伸ばさなかった。
ジェイクが気づく。
「お前は?」
「俺はこれでいい」
「そうか」
その瞬間。
ドンッ!
保管庫の扉が揺れた。
三人が振り返る。
「来たな」
ジェイクが武器を構える。
ミリアも電磁装置を握る。
ルーカスがブレイカーを構えた。
ドンッ!
二度目の衝撃。
扉が大きくへこむ。
ミリアが周囲を見る。
「出口は?」
「この先!」
三人は保管庫の奥へ走る。
しかし、扉の向こうには地上出口がある。
ルーカスが扉を開ける。
ギィィ……。
外の空気が流れ込んできた。
「出るぞ!」
三人が地上へ出る。
その直後――
保管庫の扉が吹き飛んだ。
ガシャァン!
ロボットが姿を現す。
ジェイクが新しい武器を握り直す。
「今度はこっちも武器がある」
ロボットが突進してくる。
ジェイクが踏み込む。
「食らえ!」
ガンッ!
武器がロボットの腕に直撃する。
火花が散る。
ロボットの腕が弾かれた。
ジェイクが驚く。
「効いてる!」
ルーカスが横から拳を叩き込む。
ドンッ!
ロボットが後ろへ吹き飛ぶ。
ミリアが電磁装置を起動する。
「今!」
バチッ!
電磁波がロボットへ走る。
赤いセンサーが一瞬消える。
「止まった!」
ルーカスが一気に距離を詰める。
「ジェイク!」
「任せろ!」
二人が同時に攻撃する。
ロボットが地面へ倒れた。
ジェイクは自分の武器を見る。
「……これ、使えるな」
ミリアも装置を見る。
「私のも」
ルーカスが二人を見る。
「まだ慣れてない。無理はするな」
ジェイクが笑う。
「分かってる」
ミリアが端末を確認する。
「それより……」
「どうした?」
「さっき保存した通信記録」
ミリアが画面を見せる。
発信元への経路が、さらに一段階絞り込まれていた。
「位置が分かった」
ルーカスが画面を見る。
「どこだ?」
ミリアが地図を表示する。
「ここから東にある施設」
ジェイクが尋ねる。
「何の施設?」
ミリアは首を横に振る。
「まだ分からない」
ルーカスは地図を見つめる。
「なら、そこへ行こう」
三人は東へ向かって歩き始めた。
その背後。
倒れていたロボットの赤いセンサーが、一瞬だけ点灯した。
第46話 完




