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メタル・アポカリプス  作者: 石蒜
第2章「第1施設編」
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第43話「サーバー室」

扉の向こうから、低い機械音が響いている。


ウィィィィン……。


ジェイクが金属棒を構える。


「……何かいるぞ」


ルーカスも身構えた。


ミリアは端末を確認する。


「この扉の向こうが、メイン通信サーバーの管理区画」


「じゃあ、あの音はサーバーじゃないのか?」


「分からない」


ミリアが扉のロックを調べる。


「でも、この扉……さっきまで遠隔で閉じられていた」


「今は?」


「管理権限を取り戻したから、こっちから操作できる」


ミリアが端末を操作する。


ピッ。


ガチャッ。


重いロックが解除された。


ルーカスが扉に手をかける。


ゆっくりと開く。


ギギギ……。


その先には、広い部屋が広がっていた。


壁一面に大型の機械。


中央には、何本ものケーブルが接続された巨大なサーバー装置。


「これが……」


ミリアが息を呑む。


「メイン通信サーバー」


ジェイクが周囲を見る。


「じゃあ、さっきの音は?」


ウィィィン……。


音は部屋の奥から聞こえている。


ルーカスがライトを向ける。


暗闇の中に、何かが置かれていた。


人型のロボット。


だが、通常のロボットとは明らかに違う。


大型の装甲。


太い腕。


頭部には赤いセンサー。


そして、両腕は床に固定されている。


ジェイクが警戒する。


「……動かないな」


ミリアが端末を確認する。


「停止状態」


ルーカスが近づく。


「戦闘用か?」


「詳しいデータがない」


ミリアがロボットの前にある端末へ接続する。


画面が点灯する。


【機体状態:待機】


【通信接続:なし】


「通信には繋がってない」


ジェイクが少し安心する。


「じゃあ大丈夫か」


その瞬間。


ロボットの頭部が――


カチッ。


わずかに動いた。


「!」


ジェイクが構える。


「動いたぞ!」


ルーカスが前へ出る。


だが、ロボットは立ち上がらない。


代わりに、胸部の小さなランプが点灯した。


ミリアが画面を見る。


「待って……」


「何?」


「この機体、ロボットじゃない」


ジェイクが振り返る。


「じゃあ何なんだ?」


ミリアは画面に表示された情報を読む。


「通信サーバーを守るための防衛装置」


ルーカスがロボットを見る。


「防衛装置……」


「サーバーへの不正アクセスを検知した場合だけ起動するみたい」


ジェイクが苦笑する。


「じゃあ、俺たちが来たから起動するんじゃ……」


その瞬間。


赤いセンサーが二人を捉えた。


ピピッ。


【侵入者を確認】


ミリアの顔が強張る。


「……起動条件を満たした」


ガコン!


固定されていた両腕が動く。


ルーカスが拳を構える。


「来るぞ!」


防衛ロボットがゆっくりと立ち上がった。


ズシン。


床が揺れる。


ジェイクが金属棒を握り直す。


「こいつ、今までのやつとは違うぞ」


ルーカスはロボットを見据える。


「分かってる」


ミリアが叫ぶ。


「二人とも! サーバーを壊さないで!」


「分かった!」


防衛ロボットが腕を振り上げる。


次の瞬間――


巨大な拳が、ルーカスたちへ振り下ろされた。


第43話 完

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