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メタル・アポカリプス  作者: 石蒜
第2章「第1施設編」
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第40話「アクセス完了」

【アクセス完了】


ミリアの端末に、その文字が表示された。


「……入られた」


ジェイクが身構える。


「誰が?」


「分からない。でも、ここのシステムを操作できる状態になってる」


ルーカスが制御室を見る。


「じゃあ、さっきのロボットも……」


「動かせる可能性がある」


その瞬間。


照明が一斉に点灯した。


パッ。


制御室が明るくなる。


三人が周囲を見る。


先ほどまで停止していた端末が、次々と起動していく。


ピッ。


ピッ。


ピッ。


モニターには大量のデータが流れ始めた。


ミリアが中央の端末へ駆け寄る。


「待って……何これ」


ルーカスが隣に立つ。


「どうした?」


「この制御室だけじゃない」


ミリアが画面を切り替える。


工場全体のシステムが表示された。


「製造ライン、保管区画、搬送設備……全部にアクセスされてる」


ジェイクがモニターを見る。


「工場そのものを乗っ取ってるってことか?」


「まだ完全じゃない。でも、かなり深いところまで入られてる」


ルーカスが聞く。


「止められる?」


「やってみる」


ミリアがキーボードを操作する。


しかし、次々と画面に警告が表示される。


【アクセス拒否】


【権限不足】


【操作不能】


「駄目……」


「ミリア」


「今の私じゃ、このシステムを上書きできない」


ジェイクが焦る。


「じゃあ、どうするんだよ!」


ミリアが画面を見つめる。


「この制御室の管理権限を取り戻す必要がある」


ルーカスが聞く。


「どこにある?」


「中央制御端末」


部屋の奥に、大型の端末が設置されていた。


しかし、その画面には赤い文字が表示されている。


【管理権限移行中】


ミリアの顔が強張る。


「まずい」


「何が?」


「管理権限を完全に奪われたら、この工場にあるシステムを止められなくなる」


その時。


制御室の壁越しに、機械音が響いた。


ガシャ……。


ジェイクが振り返る。


「さっきのロボットか?」


ガンッ!


扉が揺れる。


「……まだ追ってきてる」


ルーカスが拳を構える。


「ミリア、急げ」


「分かってる!」


ガンッ!


二度目の衝撃。


扉が少しへこむ。


ミリアは中央端末へ走った。


「管理権限を取り戻すには、認証キーが必要」


ルーカスが聞く。


「どこにある?」


「この施設の中」


「探せるか?」


「データがロックされてる」


ルーカスが周囲を見る。


「なら、直接探す」


ジェイクが頷く。


「どこから?」


ミリアが画面を確認する。


「この制御室の奥に、管理者用の保管庫がある」


ルーカスが扉を見る。


「案内して」


三人は制御室の奥へ向かう。


そこには、小さな金属製の扉があった。


ミリアが端末をかざす。


ピッ。


しかし――


【認証失敗】


「開かない」


ジェイクが振り返る。


ガンッ!


扉がまた揺れる。


「こっちも時間がないぞ!」


ミリアが扉を調べる。


「物理ロックもある」


ルーカスが周囲を見る。


「鍵は?」


「分からない」


その時、中央端末から音声が流れた。


『管理権限の移行を開始します』


三人が振り返る。


画面に数字が表示される。


【残り時間:10:00】


ジェイクが目を見開く。


「十……分?」


ミリアが頷く。


「この時間内に認証キーを見つけないと、管理権限を完全に奪われる」


ルーカスは保管庫を見る。


「なら、探すぞ」


ジェイクが拳を握る。


「ああ」


その直後。


制御室の扉が――


大きくへこんだ。


第40話 完

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