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メタル・アポカリプス  作者: 石蒜
第2章「第1施設編」
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第39話「赤い光」

暗闇の中。


ルーカスたちは動かなかった。


部屋の奥で、赤い光が一つだけ点灯している。


ジェイクが小声で言う。


「……あれ、ロボットか?」


ミリアは端末の明かりを頼りに周囲を確認する。


「分からない。動体反応は……」


突然、赤い光が消えた。


「消えた?」


ジェイクが辺りを見る。


次の瞬間。


カチッ。


今度は、別の場所で赤い光が点灯する。


一つ。


二つ。


三つ。


暗闇の中に、赤い光が増えていく。


ルーカスが拳を構える。


「ミリア、何体いる?」


「……分からない」


「分からない?」


「この部屋のセンサーが全部停止してる」


ジェイクが背後を見る。


「じゃあ、囲まれてる可能性もあるってことか」


ルーカスは答えない。


赤い光の一つが、ゆっくりと動いた。


ガシャ……。


金属が床を擦る音。


そして、暗闇からロボットが姿を現した。


先ほどの大型戦闘型ではない。


工場で見た作業用ロボットだった。


しかし、その腕には本来装備されていない金属製の刃が取り付けられている。


ジェイクが驚く。


「改造されてる……」


ミリアが端末を確認する。


「この機体、工場の登録データにない」


「どういうことだ?」


「製造記録には存在する。でも、現在の装備情報が違う」


ルーカスがロボットを見る。


「誰かが改造した?」


「可能性がある」


ロボットが一歩踏み出す。


ルーカスが前へ出る。


「来るぞ」


ロボットが腕を振る。


ルーカスは横へかわす。


刃が床を切り裂いた。


「危ねぇ!」


ジェイクが横から金属棒を叩き込む。


ガキン!


しかし、ロボットは倒れない。


ルーカスが続けて拳を叩き込む。


ドンッ!


ロボットが後ろへ吹き飛ぶ。


その瞬間、部屋の奥から別の機械音が響いた。


ウィーン……。


ジェイクが振り返る。


「まだいる!」


赤い光が一斉に動き始める。


ミリアが叫ぶ。


「二人とも、こっち!」


ミリアは制御室の端にある非常用扉を開けた。


「ここから出られる!」


三人が扉へ走る。


背後からロボットが追ってくる。


ルーカスが最後尾に残る。


「先に行け!」


ジェイクが振り返る。


「お前も早く!」


「分かってる!」


ルーカスが最後の一体を殴り飛ばす。


その隙に扉を抜ける。


ミリアが扉を閉める。


ガンッ!


直後、扉の向こうからロボットがぶつかってきた。


「鍵は?」


ジェイクが聞く。


「電子ロック!」


ミリアが操作する。


しかし、画面に警告が表示される。


【ロック操作不能】


「嘘でしょ……!」


ガンッ!


また扉が揺れる。


ルーカスが扉を押さえる。


「早く!」


ミリアは端末を操作し続ける。


「待って……!」


数秒後。


ピッ。


【手動ロックへ切替】


「これなら!」


ミリアがレバーを下ろす。


ガチャッ!


扉が完全に固定された。


三人は息を切らしながら、その場に座り込む。


ジェイクが壁にもたれる。


「……地下に来てから、ろくなことないな」


ルーカスが苦笑する。


「同感」


ミリアは端末を確認する。


すると、一つの新しい通知が表示されていた。


【遠隔制御システムへのアクセスを確認】


「……!」


ルーカスが立ち上がる。


「今のロボットたちを動かしてたのか?」


ミリアは画面を見つめる。


「違う」


「違う?」


「さっきのロボットたちを動かしたんじゃない」


ミリアが表示された情報を指差す。


「今、誰かがこの制御室そのものにアクセスしようとしてる」


ジェイクが顔を上げる。


「じゃあ……」


ミリアは頷く。


「この地下施設を、誰かが遠隔から操作してる」


その直後。


端末に新しい文字が表示された。


【アクセス完了】


第39話 完

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