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メタル・アポカリプス  作者: 石蒜
第2章「第1施設編」
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34/74

第34話「止まらない機械」

避難区域まで、残り500メートル。


モニターの中で、ロボットが停止している。


ミリアは画面を睨んでいた。


「通信は遮断できてる」


ジェイクが聞く。


「じゃあ、なんで動けるんだ?」


「この機体……自律制御に切り替わってる」


ルーカスがモニターを見る。


「誰かの命令がなくても動けるってことか」


「そう」


ロボットの赤い目が再び光る。


そして――


走り出した。


「くそっ!」


ジェイクが拳を握る。


「止められないのか?」


ミリアが端末を操作する。


「この地下設備から直接停止信号を送れるかもしれない」


「やってくれ」


「でも、対象の機体番号が必要」


「さっき表示されてたやつは?」


ミリアが確認する。


「通信を切ったから、今は識別できない」


ルーカスが画面を見る。


「じゃあ、どうする?」


ミリアはモニターに映るロボットを拡大した。


「映像から機体情報を探す」


「そんなことできるのか?」


「時間をかければ。でも――」


ミリアが画面を見る。


【残り400m】


「時間がない」


ルーカスは周囲を見る。


「直接行く」


ジェイクが振り返る。


「ここから?」


「ああ」


「避難区域まで距離があるぞ」


「それでも行く」


ミリアが顔を上げる。


「待って。地下から地上への出口がある」


「どこ?」


ミリアが地図を表示する。


「この先。工場の北側」


「そこから出られる?」


「たぶん」


ルーカスが頷く。


「案内して」


三人は地下通路を走り始めた。


薄暗い通路を抜ける。


その途中。


カン……。


後ろから金属音が響いた。


ジェイクが振り返る。


「……さっきのロボット?」


暗闇の中。


赤い光が一つ浮かんでいる。


ミリアが息を呑む。


「さっきの探索用ロボット……」


四本脚の小型ロボットが、こちらを見ていた。


しかし、襲ってくる様子はない。


ルーカスが言う。


「今は無視する」


三人は走り続ける。


やがて、階段が見えてきた。


地上へ続いている。


ルーカスが扉を押し開ける。


外へ出る。


工場の北側だった。


ミリアが端末を確認する。


「避難区域まで、あと300メートル」


ジェイクが周囲を見る。


「急ごう!」


三人が走り出す。


だが――。


道路の向こうから、大きな音が響いた。


ドンッ!


ルーカスが足を止める。


建物の陰から、巨大なロボットが姿を現した。


四本の脚。


分厚い装甲。


腕には大型のブレードが装備されている。


ジェイクが息を呑む。


「……なんだ、あれ」


ミリアが端末を確認する。


「大型戦闘型……」


ロボットの頭部が三人へ向く。


赤い目が点灯する。


ルーカスが拳を構える。


「こいつも……暴走してるのか」


巨大ロボットが低い機械音を響かせる。


そして――


こちらへ向かって走り出した。


第34話 完

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