表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
メタル・アポカリプス  作者: 石蒜
第1章「崩壊する日常編」
PR
3/19

第3話「帰るべき場所」

夜。

街は暗闇に包まれていた。


以前なら、夜でも多くのロボットが動いていた。


道路清掃。


警備。


配送。


しかし今。


街を歩くのは、人間ではなく暴走した機械だけだった。


「……静かすぎるな」

ジェイクが窓の外を見る。


三人は閉鎖された整備工場で身を隠していた。


ルーカス。


ジェイク。


そして整備士のミリア。


ミリアは壊れた通信機を調べていた。

「やっぱり……」

「何か分かったのか?」

ルーカスが聞く。

ミリアは画面を見せる。

「ロボット達は故障したわけじゃない、外部から何かを受信して、内部の判断システムを書き換えられている」


ジェイクが驚く。

「そんなこと可能なのか?」

ミリアは首を振る。

「普通なら不可能、だから問題なの」


ルーカスは黙って拳を握る。


昨日まで。


普通に生活していた。


学校へ行って。


友達と話して。


ロボットが働く街を歩いていた。


それが一日で全部壊れた。


「……父さん」

ルーカスが小さく呟く。

「父さんなら……何か知っていたかもしれない」


ジェイクが見る。

「お前の父親?」


ルーカスは頷く。

「昔、変なことを言ってた」


『もし機械が間違った方向へ進んだ時』


『止める人間が必要になる』


「子供の頃は意味が分からなかった……でも……」

ルーカスは街を見る。

「今なら分かる気がする」


ミリアが尋ねる。

「あなたのお父さんは、ロボット研究者だったのよね?」


「はい」


「もしかしたら、この事件について何か残しているかもしれない」


その言葉で、ルーカスは決意する。


「家に戻る」


ジェイクが驚く。

「今から?危険だぞ」


「分かってる」

ルーカスは答える。

「でも、このまま逃げていても何も変わらない!!父さんが何か知っていたなら、調べたい」


ミリアも頷く。

「私も行く!!原因を突き止めない限り、この状況は終わらない」


三人は準備を始める。


最低限の食料。


工具。


懐中電灯。

そして、外へ出る。


街には暴走ロボットが徘徊している。


三人は物陰を使いながら進む。


途中。


以前は人を助けていた救助ロボットがいた。


今は道路を破壊しながら歩いている。


ルーカスは足を止める。

「あいつ……」


ジェイクを見る。

「昔、火事から人を助けたロボットだ」


ミリアが静かに言う。

「だからこそ怖いの……人を救うために作られた力が、今は人を傷つけている」


ルーカスは拳を握る。

「……絶対に原因を見つける」


数時間後。


三人はルーカスの家へ到着した。

外から見る限り、何も変わっていない。


しかし。


ルーカスには分かっていた。


この家には。


父親が残した何かがある。


玄関を開ける。


「ただいま……」

返事はない。


静まり返った家。


ルーカスは父親の部屋を見る。


10年間、触れることができなかった場所。

その扉の向こうに。

父親が隠していた真実が眠っている。


第3話 完

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ