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メタル・アポカリプス  作者: 石蒜
第2章「第1施設編」
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22/61

第22話「工場の外」

第七自動化工場。


巨大なフェンスの前で、ルーカスたちは足を止めた。


工場の敷地はかなり広い。


建物の周囲には複数の搬入口。


高い煙突。


そして、いくつもの監視カメラが設置されている。


ジェイクが周囲を見回す。


「……思ったよりデカいな」


「ここで大量のロボットを作っていたみたいだから」


ミリアは端末を確認する。


「工場全体に電力が供給されている」


ルーカスがフェンスを見る。


「誰かが管理してるってことか?」


「可能性はある」


ミリアがカメラの位置を確認する。


「監視カメラも動いてる」


ジェイクが顔をしかめる。


「ってことは、俺たちが来たのもバレてるかもしれないな」


その瞬間。


カメラがゆっくりと三人の方へ向いた。


「……あ」


ジェイクが固まる。


ルーカスもカメラを見る。


「完全に見られてるな」


ミリアが端末を操作する。


「待って。カメラの映像を確認する」


画面に工場周辺の映像が映る。


しかし、映像の一部にノイズが走っている。


「変ね」


「何が?」


「監視カメラは動いているのに、録画データがほとんど残ってない」


ジェイクが首を傾げる。


「どういうことだ?」


「誰かが消している可能性がある」


ルーカスはフェンスの向こうを見る。


「工場の中で、何か隠してるのかもしれない」


三人は入口へ向かう。


正門には大きなゲートがある。


だが、完全に閉じられている。


ジェイクが押してみる。


「無理だ」


ルーカスも確認する。


「鍵がかかってる」


ミリアが端末を接続する。


「電子ロックね」


「開けられる?」


「少し時間をちょうだい」


ミリアが作業を始める。


ルーカスとジェイクは周囲を警戒する。


静かだ。


あまりにも静かだった。


「……ロボット、いないな」


ジェイクが小声で言う。


「工場の中にはいるはず」


ミリアが答える。


「でも、外には一体もいない」


ルーカスは工場を見る。


「まるで……」


「何?」


「俺たちが来るのを待ってるみたいだ」


ジェイクが黙る。


その時。


ガチャッ。


「開いた!」


ミリアが顔を上げる。


ゲートのロックが解除された。


しかし、扉は開かない。


「電力が足りないのかも」


ジェイクが手をかける。


「なら、俺がやる」


「待って!」


ミリアが止める。


「不用意に触らない方がいい」


「でも開けないと――」


その瞬間。


ウィィィン……


ゲートがひとりでに開き始めた。


三人が身構える。


「……勝手に開いた?」


ミリアが端末を見る。


「私が操作したんじゃない」


ゲートが完全に開く。


その向こうには、工場へ続く広い道路。


しかし、誰もいない。


ルーカスはブレイカーを装着する。


「罠かもしれない」


ジェイクも工具を握る。


「だろうな」


ミリアは端末を確認する。


「でも、工場内部からの通信はまだ続いてる」


ルーカスが一歩前へ出る。


「行こう」


三人が敷地内へ入る。


その瞬間。


背後で――


ガシャン!


ゲートが閉まった。


「!」


ジェイクが振り返る。


「閉じ込められた?」


ミリアがゲートを確認する。


「ロックされてる」


ルーカスは前を見る。


工場の巨大な入口。


その上に設置された監視カメラが、三人を追っている。


そして。


工場の奥から、小さな機械音が聞こえた。


ウィーン……。


一つ。


二つ。


三つ。


徐々に音が増えていく。


ジェイクが構える。


「来るぞ」


ルーカスは拳を握る。


「……ああ」


工場の入口が、ゆっくりと開き始める。


その暗闇の奥に、無数の光が浮かんだ。


赤い光。


ロボットの目だった。


第22話 完

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