表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
メタル・アポカリプス  作者: 石蒜
第1章「崩壊する日常編」
PR
19/35

第19話「出発の準備」

地下研究施設。


訓練を終えたルーカスは、壁に背を預けて座っていた。


「……疲れた」


ジェイクが床に座りながら笑う。


「そりゃそうだろ。何時間やってたと思ってるんだ」


「まだ全然、思った通りに動けない」


ルーカスはブレイカーを見る。


「こいつを使いこなすには、もっと鍛えないとな」


ミリアは端末を操作していた。


画面には街の地図と、一つの施設が表示されている。


「少し調べてみた」


ルーカスとジェイクが近づく。


「第七自動化工場?」


ミリアが頷く。


「以前は、医療用や災害救助用のロボットを製造していた施設みたい」


ジェイクが地図を見る。


「今は?」


「施設は閉鎖されている。でも、通信設備は動いてる」


ミリアが別の画面を開く。


「それに、ここから特殊な信号が発信されている」


ルーカスが画面を見る。


「暴走ロボットと同じ信号?」


「完全に同じとは言えない。でも、かなり似ている」


ジェイクが腕を組む。


「だったら、調べに行くしかないな」


ルーカスは頷いた。


「そうだな」


ミリアが地図を拡大する。


「ここから歩いて数時間かかる。途中の道路も安全とは限らない」


「車は?」


「使えそうなものを探す必要があるわね」


ジェイクが立ち上がった。


「じゃあ、まず必要なものを集めよう」


三人は研究施設の中を探し始めた。


水。


食料。


救急用品。


工具。


必要最低限の物をバッグへ詰めていく。


ジェイクは工具箱を持ち上げた。


「これも持っていく」


ミリアが見る。


「何に使うの?」


「ロボットを殴る」


「それ、工具の使い方じゃないと思うけど」


「使えるものは何でも使うんだよ」


ルーカスが笑う。


「ジェイクらしいな」


「だろ?」


三人の準備が進んでいく。


その途中、ルーカスは研究室の棚に置かれた資料を見つけた。


一枚を手に取る。


そこには、父親の名前が記されていた。


「……父さん」


資料には、複数のロボット施設について記録されている。


その中に、第七自動化工場の名前もあった。


ルーカスは資料を読み進める。


「父さんも、この工場に関わってたみたいだ」


ミリアが資料を見る。


「アレン博士は、ロボットの安全システムに関する研究をしていたみたいね」


「じゃあ、暴走する前のロボットも知ってたのか」


「おそらく」


ジェイクが資料を覗き込む。


「だったら、工場に行けば何か分かるかもしれないな」


ルーカスは資料をバッグへ入れた。


「ああ」


その時。


施設の照明が一瞬だけ消えた。


パッ。


すぐに明かりが戻る。


「停電?」


ジェイクが周囲を見る。


ミリアは端末を確認した。


「違う」


「じゃあ何だ?」


ミリアの表情が変わる。


「通信信号が強くなってる」


画面には、第七自動化工場の位置が表示されていた。


「さっきより強い……」


ルーカスが画面を見る。


「向こうで何か起きてるのか?」


「分からない」


ミリアが首を振る。


「でも、何かが動いているのは確か」


ジェイクがバッグを背負う。


「だったら、早い方がいい」


ルーカスも立ち上がった。


「明日、出発しよう」


「うん」


ミリアも準備を続ける。


三人は研究施設の中で最後の確認を始めた。


外の世界は、もう以前の街ではない。


ロボットが人間を襲っている。


人間の中にも、何かを企んでいる者がいる。


そして、その原因へ繋がっているかもしれない工場がある。


ルーカスはブレイカーを見つめる。


「……何が待ってるんだろうな」


ジェイクが隣に立つ。


「行ってみれば分かるさ」


「そうだな」


ミリアが荷物を持ち上げる。


「今日はしっかり休みましょう」


「了解」


三人は明日の出発に備える。


第七自動化工場へ向かうために。


第19話 完

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ