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メタル・アポカリプス  作者: 石蒜
第1章「崩壊する日常編」
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13/22

第13話「連携を断て」

ルーカスは目の前のロボットを睨んだ。


首元で青白い光が点滅している。


あれが、二体を繋いでいる通信装置。


「そこを壊せば……!」


ロボットが拳を振り抜く。


ルーカスは横へ飛んだ。


ドゴォン!!


拳が床を砕く。


「速い……!」


ブレイカーが反応する。


【敵動作を解析】


【次の攻撃予測】


ルーカスは表示された情報を頼りに、一歩下がった。


ロボットの拳が目の前を通り過ぎる。


「今だ!」


ルーカスは懐へ飛び込む。


しかし、ロボットの左腕が迫った。


ガキン!!


ブレイカーで受け止める。


「ぐっ……!」


腕が痺れる。


それでも離さない。


「ここだ!」


右拳を首元へ叩き込む。


ドゴォン!!


通信装置が大きくへこむ。


しかし壊れない。


「まだか!」


ロボットがルーカスを振り払う。


「うわっ!」


床を転がる。


その間にも、ジェイクがもう一体のロボットを引きつけていた。


「こっちだ! こっちを見ろ!」


ジェイクは逃げながらロボットを誘導する。


「ジェイク、無理するな!」


「お前が決めるまで俺が引きつける!」


ルーカスは立ち上がる。


その言葉を聞いて、拳を握り直した。


「……分かった!」


再びロボットへ向かう。


今度は正面からではない。


右へ走る。


ロボットが追ってくる。


左へ切り返す。


ロボットの動きが遅れる。


「そこだ!」


ルーカスはジャンプした。


ロボットの肩を踏み台にして、そのまま首元へ拳を振り下ろす。


「うおおおっ!」


ドガァァン!!


通信装置が砕け散った。


ロボットの動きが止まる。


『通信……異常……』


『連携……解除……』


その瞬間、遠くにいたもう一体の動きも止まった。


「効いた!」


ミリアが叫ぶ。


二体の間にあった赤い通信表示が消えていく。


『連携システム……停止』


「今なら一体ずつだ!」


ジェイクが鉄パイプを握り直す。


ルーカスも構える。


だが、ブレイカーの表示が赤く点滅した。


【警告】


【装着者の身体負荷が限界に接近】


ルーカスは息を切らす。


「まだ……いける」


ミリアが心配そうに見る。


「無理しないで!」


「大丈夫」


ルーカスはロボットを見る。


最初は怖くて逃げることしかできなかった。


今も怖い。


けれど、少しだけ違う。


自分だけで戦っているわけではない。


ジェイクがいる。


ミリアがいる。


「終わらせよう」


三人が同時に動いた。


ジェイクが一体を引きつける。


ミリアがロボットの足元へ工具を投げる。


そしてルーカスが正面から突っ込む。


「これで……!」


拳がロボットの胸部へ叩き込まれる。


ドゴォォン!!


装甲が大きくへこむ。


ロボットが後ろへよろめく。


「まだだ!」


もう一度。


ドゴン!!


さらにもう一度。


ドガン!!


最後の一撃が頭部へ入る。


バキィン!!


赤いセンサーが消えた。


『……機能……停止』


ロボットが倒れる。


ドスン。


静寂が戻った。


ジェイクが息を切らしながら笑う。


「……やったな」


ルーカスは自分の拳を見る。


ブレイカーから微かに煙が上がっている。


「俺たち……勝ったのか」


ミリアが頷く。


「うん」


しかし、三人が安心したその時。


研究室のモニターが突然点灯した。


【戦闘記録を保存】


【ブレイカー稼働データを取得】


ルーカスの表情が変わる。


「誰が……データを取ってる?」


モニターには、さらに一行が表示された。


【遠隔観測を確認】


三人は顔を見合わせた。


この戦いを、誰かが見ていた。


そしてその存在は、ルーカスがブレイカーを使ったことを知っている。


第13話 完

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