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兄妹の部屋  作者: 真好


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***

「嫌だ。行かない」


 蒼大は面倒くさそうに吐き捨てた。


「今日はこのゲームをクリアするって決めてるから」


 ゲームに熱中していた時期だった。パソコンの前に座り、時間を忘れてキーボードを叩き続けていると、末っ子の芽生がいきなり腕を掴んで駄々をこね始めた。


「セーブすればいいじゃん! ねえ、遊園地! 遊園地行こうよ!」


「そうだよ、蒼大」


 よりによって、長男の悠人まで芽生の肩を持った。


「ゲームはいつでもできるだろ。今日は三人で出かけようよ」


「嫌だってば」


 蒼大は画面から目を離さず、強く首を振った。


「遊園地だっていつでも行けるだろ。今はここ、大事な場面なんだよ」


「でもこの前、一緒に行くって約束したじゃん」


「今は無理。本当に今やらないとダメなんだって」


 芽生が唇を噛み、怒りをあらわにし始めると、悠人がため息混じりに言った。

「じゃあ、いつなら行けるの?」


「また今度。いつでもいいだろ」


 蒼大は適当に答えを返した。


「次は絶対に行くから。今日は許して、芽生」


「……わかった」


 芽生は不満げな顔を隠そうともせずに言った。


「次誘ったときは、必ず約束守ってよね」


「わかった、わかった」


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