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Gun Freak Sisters -didn’t change us-  作者: idiotdog
Watching the Line They Crossed
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The Good, The Bad and good girl

 吃音症により幼いころから笑われてきたマコは傷つき心を閉ざしてきた。

 言葉を発しようとするたびに喉が詰まり、同じ音を繰り返してしまう。幼少期から向けられてきた好奇と嘲笑の視線に磨り減らされ、彼女はいつしか自ら心を閉ざすようになっていた。

 もちろん、棗や華音と出会う前にも、マコの障害を笑わず、当たり前に接してくれた心優しい友人がいなかったわけではない。

 だが、高校進学という環境の変化は容赦なく彼女たちの距離を割いた。古い友人たちと離れ離れになったマコは、新しい教室で完全に孤立した。内向的で自分から話しかけられないマコは、瞬く間に「浮いた存在」へと追いやられていく。

 

 既に内向的で自分から話しかけられず、孤立して浮く存在それが高校時代のマコ

 さらに拍車をかけたのが、彼女の発育しすぎた身体だった。

 大人びた胸の膨らみは、多感な男子生徒たちの下品な性的興味を煽った。反論もできず、かばってくれる友人もいないマコは、露骨な視線や性的なジョークnで、逃げ場のないセクハラの標的とされた。「あいつなら何を言っても言い返してこない」という卑屈な空気感が、教室の片隅で定着しかかっていたのだ。

 

 棗自身もアメリカ的なブラックジョークや下品な言い回しをするが、きちんとそこは区別をする。

 そして実の父親が浮気三昧で自分をないがしろにしていたという過去により、男を毛嫌いしていた。

 棗自身、男のすべてがそうではないということを理解している。ただ、棗や華音、マコの周囲にはその目立つ容姿により集まる男が多くそのすべてを容姿でしか判断できないセックスをしたいだけのサルだと断定し突き放した。

 テキサス文化と思ったこと意見をはっきり言うアメリカの文化、そして育ての親ともいうべきボブからえた兵士的な思考とドクトリン、そして銃への傾倒。

 苛烈な性格と日本の同調圧力などによる居心地の悪さにより歪み始めた性格。


 華音もまた財力と権力をもつ家で英才教育により育った関係で人とは異なった価値観をもっていた。


 そんな普通ではない二人に自分を対等に扱ってくれることにマコは依存し始めていく。


 高校生でありながら一人で暮らし、三食ハンバーガーのセットをいう棗の健康のために昼にはお弁当を手作りし学校帰りに棗の住むアパートに行き晩御飯を作る。

 そんなマコに感謝しながらおいしそうに食事をとる棗に自分の存在意義を見つけ、マコはさらに料理の腕を磨き始めた。


 異世界の女神からもたらされた精神サポートの加護。それは恐怖や動揺を抑え込む一方で、マコが元々抱いていた棗と華音への絶対的な依存心までも、異常な跳ね上がり方で増幅させてしまっていたのだ。


 二人を脅かす者。

 二人を侮辱し、汚そうとする者。

 そして、かけがえのない三人の関係性を踏みにじる者。


 マコにとって、それらは万死に値する『悪』だった。


 当の棗や華音であれば、取るに足らない雑魚の戯言として鼻で笑い、気にも留めずに受け流してしまうような安っぽい挑発や発言。

 だが、マコにはどうしてもそれが許せなかった。二人を愚弄されることが、自分自身が傷つけられることの百倍、許しがたかったのだ。


(……さなきゃ……)


 暗い感情が静かに、けれど確実に胸の底へ溜まっていく。

 時を刻む時計の長針のようにゆるやかに、マコの中に逃れられない重さで積層していった。


 


 とある日、汐路が哲平との開拓村での打ち合わせで、華音がエリオナと商談など打ち合わせをするためヨハンの元に行き、マコは棗とレンジでトレーニングをしていた。


 「なっ……なっちゃん。わ、わたしは、たっ体力ないから……。走り込みしてくる。」


 「あん? いいんじゃねぇか?アタシはもう少しコイツに慣れたいし、アレの調整もしたいから一緒に走れねぇが一人で平気か?」


 「うん。村の中だし一応XDもメアーズレッグも持っていくから。」


 そう言いながら装備を整えるためにセーフハウスに戻り、マコは実戦的な負荷をかけるためにハーフショットガン用のショルダーバッグを肩にかけ、腰にはXD Mod.3と予備のマガジンなどをつけ駆けだした。




 棗や華音の側から離れる事が無いマコだが不安定さも感じさせず開拓村の中を走り始める。

 この世界にきて初めての単独行動。

 普段なら不安定な精神により行う事が無い単独行動をマコは一つの決意と共に行った。


 マコは普段の走り込みのコースを外れ、開拓村の人間からは疎ましく思われている哲平を除く転移者の居る方面へと向かい以前出会ったあの女に接触した。


 「な?なによ。何か用?それとも自分たちは恵まれた環境に居て身なりも綺麗だとでも自慢しに来たわけ?」


 「そ……そんなつもりじゃないよ。こっ……こないだは、なっなっちゃんがゴメンねって謝りに来たの。」


 そう言いながらマコは背負っていた体力づくり用のバックパックの中には負荷をかけるためのペットボトルに入った水ではなくいくつかの地球のお菓子や女が欲しがるであろう石鹸などのアメニティ、結露で水滴のついた良く冷えたビールや炭酸飲料があった。


 「わ、わたしが……。なっちゃんの嫁の私が頼んだら・・・・・・なっちゃんは私に甘いから……仲間にしてくれると思う。だ……だから私のお願いを聞いて欲しい。」


 女はマコの取り出した喉から手が出るほどの地球の物に目が釘付けになり、マコの目が、いつものおどおどした瞳でもなくドロリと仄暗い感情に包まれていることに気が付かなかった。


 「な、なによ。」


 「剣を呼び出せる能力の男の人……。あの人を誰にも知られないようにおびき寄せて欲しいの。」


 「それって……。」


 「う……うん。 で……でも他人の事より自分が大事でしょ? なっ……なっちゃんたちにも知られちゃダメ。他の誰にも知られないようにあの人を向こうの森の中にある開けた場所まで連れ出して。」


 普段のマコからは想像がつかない強い口調で女に告げる。


 「知られたり、おびき出せなかったら援助はこれで終わり。 日本の石鹸も化粧品もお酒もスイーツも手に入らない。 でも、うまくできたら私たちの仲間。おいしいご飯とか便利な道具、元の世界の肌触りの良い服が手に入る。ど……どう?悩む必要ないと思う。なっちゃんに身体を売るような事言ったんだからおびき出すのは簡単でしょ?私は先に行って待ってるから1時間まってこなかったらそれでおしまい2度目はないから……。」


 そういってマコは女に背を向け森の中へと歩いていく。

 タイトル The Good, The Bad and good girlは邦題 続・夕日のガンマンの現代The Good, The Bad and Ugly のパロディですね。

 善人と悪人そして良い子。というタイトルです。


 最後までお読みいただきありがとうございます。


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