第60話
60話突破!!これからもよろしくお願いしますっ!
目を覚ましたのは屋敷にある寝室の天井。
横に視線を向けると、俺の腕に白い肌を露出させた双丘を俺に押しあて、抱きつきながらねているリルルの顔が飛び込んできた。
「久しぶりに俺の方が早かったな」
そう呟きながらリルルの頭を撫でると、
「んんぅ……ふわぁ〜………おはようございます」
リルルが薄眼を開き、起きた。
そして、現在の状況を確認すると、上半身を起こして、独り言を呟く。
「ど、どうしよう……リュウトさんエネルギーを補給できなかった………学校で発情しなければいいんだけど……心配」
偶然聞こえてしまった。
学校でそうなったらまずいな。ここでなんとかするしか……ないのか?
「我慢できそうか?」
「何がですか?」
「……いや、独り言が聞こえたから」
「〜〜〜〜っ!」
リルルは顔を真っ赤にして、寝室から立ち去ろうとしたが、俺はリルルの腕をとってベットに押し倒す。
「い、いいんですか?」
「もちろんだろ。俺たちは婚約者同士だ」
そう言うと、リルルは俺の首の後ろに手を回してきて、目を閉じた。
俺はそれに答えるようにリルルの唇に俺の唇を重ねる。
リルルが艶かしい声を出しながら俺の口の中に自分の舌を侵入させてくる。
俺はその舌を優しく受け止めてーー
☆
起きてから学校までの2時間もベットの上で、共同作業をしていた。
「そろそろ時間だ。シャワーを浴びよう」
俺の声は今にも途切れそうで、その隣にいる自分の婚約者は肌をツヤツヤさせて俺の腕に抱きついている。
ただし、裸体で。
あぁ、今日こそは俺がリードしようとしたんだが……今日も主導権を奪われてしまった。
シャワーを浴び、食堂に向かうと、タイミングよくリュカが朝食を持ってきてくれた。
「おそようございます。早く子供作っちゃってください。私の純潔もさっさと捨てたいんです」
「あ、ありがとう。けど、俺はリュカの処女、貰う気ないぞ?」
「大丈夫です。その場合は力尽くでも」
「大丈夫よリュカ」
リュカとリルルが2人で目を合わせて頷き合うが、なんか嫌な予感しかしないけど……命の危険になるような嫌な予感じゃないからいいかな。
そして、朝食を済ませて3人で学園に向かう。
教室に着くと、クライクが話しかけて来た。
「しけたツラしてんなぁ〜、それに比べリルルちゃんはツヤツヤしてる。あ!そう言うことか!盛ってますねぇ〜!」
「るっせぇ!」
「今日は誘って来てくれたんですっ!もう、超嬉しかったんですから!」
はぁ、火に油を注ぐような真似を……まあ、リルルだから許せるけど。
あれ?そういえば、避妊の魔術かけたっけ?……多分、かけてただろ。
☆
2週間前の俺を殴り飛ばしたいですっ!
なぜかと言うと、リルルが妊娠しました。
避妊の魔術を忘れてました。
あの頃ならまだ間に合ったのに……いや、けど、リルルが妊娠したことで喜んではいるよ?いるんだけど、学生の内には早いかと思っていたんだよ。
そのことを先生に言うと、貴族の学生の産休・育休は特に珍しくはないそうだ。
平民では珍しいと言っていたが……
まあ、そんな文句を言ってもしょうがない。とにかく祝おう!
ソファに腰掛け、俺にもたれかかっているリルルの頭を撫でながら、俺はリルルに声をかける。
「ありがとな、俺たちの子供を身籠ってくれて」
「やめてください。こちらこそありがとうですよ。リュウトさんがいなかったら、多分、愛する人との子供は産めませんでしたから」
「あー、政略結婚って奴か?」
「はい。実はリュウトさんと婚約するまでは別の婚約者が居たんです。まあ、私も相手も互いに惹かれてませんでした。政略結婚ってやつですよ」
え?初耳なんですが……いや、今があるから余程のことではない限り過去には口出ししないけど……
そして、リルルはそのまま言葉を繋げる。
「でも、よかったです。リュウトさんと会えて。そして、お父様が親バカで」
「はははっ、それは言えてるかも。親バカじゃなきゃ俺に何も話さずに婚約解消なんてしないからな」
「はい」
リルルは俺の腕に自分の腕を絡ませて、更に密着してくる。
その光景を見て居たティアがすごく甘いものを食べたような表情をして、
「リビングなんですけど……イチャつき過ぎなんですけど……」
他の人には聞こえないような声量で、独りごちた。
今は冬。季節のない国とは言え、全く温度変化がないと言うわけではない。
暖炉の前。
昼寝には最適な環境だ。
自分の意識を手放し、眠りに落ちる。
眠りから目を覚まし、窓の外を見ると、夕焼け空が広がっていた。
隣には俺にもたれかかり、寝たままのリルル。そして、そのお腹の中にいる俺たちの子供。
今、俺はとっても幸せだ。




