第51話
よろしくです!!!
今後このようなことがあった時のために、対アンデット弾を作る。
対アンデット弾と言ってもいつも使っている弾丸に浄化系統魔術を付与するだけだ。
それだけでゾンビは頭を破壊しなくても殺せるようになるし、スケルトンとか霊体になってくると、弾丸がどこかに掠っただけで消え失せてしまうのだ。
また、この弾丸を生物に撃っても肉体への攻撃力はない。が、精神体への攻撃は可能とする。非殺傷弾として使える。
しかし、この弾丸を作ろうにも付与する物がなくてはならない。
先程、通常の弾丸に付与すると言ったが、その弾丸が先の戦闘で大量消費してしまい、現在、屋敷の倉庫にある弾丸は2000発を切っている。
ガンシップの中にもあるがそれを合わせても合計3万発には届かないだろう。
俺は大急ぎで弾丸を作るが、1人では大変なため、弾丸を作る機械を作ることにした。
設計図なんて物は書かなくていい。
魔法で作るからだ。
どういう物を作りたいのか……その構造、性質、使用金属、安全性、などを全て頭の中で作り上げ、魔力を練る。
目を閉じイメージに専念する。
目を開けると、縦2メートルちょい、幅2メートル、奥行き3メートルちょいの長方形の物体が出て来た。
うん、これでいい。
俺は上に空いている穴へ溶けた鉛を流し込んで行く。
そうすると、物体が機械音を鳴らして何かを作り始める。
動き始めて30秒くらいが経過した頃を見計らい、亜空間を開く。
そこには出来たばかりの弾丸が次々と現れて行く。
これは完成したらここの亜空間に入れるよう時空魔術を付与して、プログラミングした結果だ。
結果に満足した俺は次に浄化系統の魔術を付与する機械を作り上げる。
手順は先程の機械と同じように作り、同じような物体が出来上がる。
唯一違うところをあげれば、上に穴がないところだろうか…
これもすぐさま稼働しだす。
この機械は材料を入れる穴がない代わりに、弾丸が入れられている亜空間に直接繋がっている。
もう、わかるだろう。直接繋がっていることによって補給口がなくても問題ないのだ。
しかし、非殺傷弾だけではあまりにも心許ないので別の亜空間も作り出し、そこにも半分くらいは浄化系統魔術を付与しない弾丸をストックするように弾丸を作る機械にプログラミングする。
休憩するために研究室を出ると既に空が明るくなり始めていた。
朝……か、寝るかな。
朝に寝るというのはどういうことだろう……なんかおかしい。
しかし、一旦集中を解くと一気に眠気が襲って来たので、眠気に抗うことなどせずにリルルが寝ている横で眠りにつく。
起きたのは昼過ぎだった。
お腹が空いてしまったので、食堂に向かうととてもいい匂いが漂って来た。
厨房で料理を作っていたのはアイリスだった。
「おはよう、アイリス。なんか食べるものある?」
「あ、おはようございます。今作っているのが後5分くらいで出来るんですが……」
「5分くらい待つよ」
俺はそう言って厨房から出て、食堂の机に突っ伏す。
「寝みぃ……」
《もうちょっと寝れば良かったんじゃない?》
俺が独り言を呟くとシルが訪ねて来た。
「そうもいかんだろ……やることあるし」
《やることってなんなの?リルルと子作り?》
「バカ……何言ってんだよ。研究だよ研究」
《ふーん、まあいいや。シルも眠いから寝る》
何しに来たんだ?わからない……
机に突っ伏して寝そうになったところで声を掛けられる。
「ご主人様。料理が出来上がりました」
顔を上げるとアイリスが料理を乗せたお盆を持って立っていた。
「ありがと」
一言かけて、アイリスから料理の乗ったお盆を受け取る。
昼食?を済ませた後は一旦リビングに顔を出してから研究室に向かう。
久しぶりに研究者らしきことをするな……
こっちに来てからいろんなことがあったし…
そんなことを考えながら自分の血を採取する。
この血で、普通の人間と亜神の違い、何故不老不死なのか、神とは一体なんなのか。この3つを調べたくなったのだ。(昨日)
急な話だよな全く……
でも、研究は進める。
これで不老不死の謎?が解明出来たら、
『誰でも簡単に不老不死に慣れちゃう!?そんな夢見たいな薬が今ここに☆』
こんな超激怪しい薬の販売も可能だ。
でも、実際に出来たとしてもこんな売り出さないけどね。
売り出したら神々に粛正されてしまう……恐ろしっ!
(けど、身内だけなら問題ないよね?)
《身内だけにしてくれよ。それ以上はこの儂でも他の神々を抑えることは不可能じゃからな》
答えなんか返ってこないと思っていたのでいきなり脳内に直接話しかけられてびっくりして固まってしまったが、直ぐに我に帰る。
固まっていたと言っても実際の時間に換算したら0.001秒にも満たないだろう。
「神様ですか…いきなり話しかけないでくださいよ。ビビるじゃないですか」
《いやぁ、済まんのぅ。かなり危ない事を考えていたもんだからついつい声をかけてしまったわい》
「もしもの話ですってば。作れてしまった時に話しかけてくれればいいのに」
《いや、この世界でも銃器なんてものを作り出してしまうから可能かと考えてしまったのじゃよ。銃器だけが引き金になったわけじゃないけどな》
「他に?」
《ホムンクルスの件もじゃよ》
「ああ、でもあれって俺が元いた世界では普通でしたよ?」
《そこを問題視してるのではなんのじゃよ。その装置をここで作ってしまったのが問題だったんじゃ。まさかお主が元々持っていた属性魔術にそんな能力があったとはな……お主、元の世界であんな魔術使ってなかったじゃろ?》
「魔力が足りなかったですからねぇ。今の魔力がないと出来ないものですよ。あれは」
《そうか……なんか話がずれたの。とにかく、もし作れてしまって使う時は儂に一声かけてくれ》
「りょーかい」
そう言うと感覚的に神様との通信が切れたことがわかった。
不老不死とか禁忌に触れそうだけど、好奇心は抑えられない……!
あ、王様に報告しに行かないとな…
いや、クライク公爵が報告してくれるよね♪人任せでいいや!
なんかダメな思考を挟みながら、自分の血を研究室に置いてある通称GRD(Genetic information reader・遺伝子情報読み取り機)
に採血した血を試験管に入れて機械に入れる。
直ぐに読み取りを始め、結果が出るまで30分と出たのでその間に弾丸製作機械の調子を見に向かう。
点検してみるが、全て異常なし。メンテナンスは月2度ほどでいいだろう。
そんなこんなで30分を過ごしていき、読み取り終了を知らせる音が響いた。
38話と39話が同じでした。すみません…




