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第31話

よろしくです!!!





目が覚めた。


知らない天井、知らない部屋、ここはどこだ?


「屋敷でございます」


「ってリュカ!?なんでここに!?いつからここに!?」


「ご主人様を起こしに先程参りました」


「今何時だっけ?」


「午前7時でございます」


「まだ起きる時間じゃないよ……あと4時間寝かせて…」


「何いっているんですか?今日から学校なんですよ?行かなくてよろしいので?それから奥様がちょっといないだけで起きる時間が10時とはどういうことですか?」


「起きる時間なんてどうでもいいでしょ」


そういえば、今日学校か……面倒くせ…って!ここは異世界だよ!魔術学校に行くんだよ!


俺は早速制服に着替え用としたのだが制服がない……私服で行っていいのかな?


「今日、制服が渡されるそうですので今日は私服でもいいと思います」


「あ、ありがとう」


こいつ俺の心でも読んでるのか?

なんかそんな気がしてきた…


俺は私服に着替えて食堂に行き、朝食をとる。


ちなみに俺の私服は貴族が着るようなド派手なものではなく、ちょっと金色の刺繍が入っているかな?程度に抑えている。さすがに謁見とか公の場では貴族みたいなド派手なやつを着るが…


朝食を取り終えた俺は肩掛けのカバンを手に取りその中にペン、インク、蝋封するための指輪型の印鑑を入れて、左手の薬指にリルルとの結婚指輪を嵌めてから家を出る。


今の時刻は午前10時15分前、今日は10時に来てくれと言われているのでそれに合うように出て来たのだ。


なぜかというと試験をするらしいからだ。なぜ、らしいかというと人伝てに聞いたものだから本当かどうかわからないのだ。十中八九本当だろう。


そんなことを考えながら歩いていたためか直ぐ学校についたように感じたが実際には8分かかっているのだ。それでも、かなり早いけどね……


学校に着いたのはいいのだがどこに向かえばいいのかわからないので校舎っぽいところに歩き始めた時に声がかかった。


「そこの君!なんのようだ!?」


「あ、今日から転入しますリュウト・トナティウと申します」


「これはこれは、転入生ですか。私はレイ(男)と申します。事務職員ですのでたまに見かけたら気安く声をかけてくださいね」


「わかりました。それと、俺ってどこに行けばいいのかなわかりますか?」


「確か、第一実習場でしたよ」


「どこにあるか教えてもらえますか?」


「じゃあ、案内するんで着いて来てください」


俺は礼を言って彼についていった。


第一実習は地下にあるらしく一旦校舎の中に入ってから階段を降りると近未来的なドアがあったのでドアを開けて中に入る。


中に入ると外見が近未来的な感じだけあって内装も近未来的だった。


俺はここまでの案内をしてもらったレイさんに礼を言ってから既に中に入っていた先生らしき人物に話しかける。


だってその人以外みんな同じ服装だしね。


ちなみに先生以外は全て生徒で5年生のSクラスだそうだ。なんだ?Sクラスって……


「あの、先生ですか?」


「ん?そうだけど、あなた誰?」


「どうもこんにちは、今日から転入することになったリュウト・トナティウと申します。よろしくお願いします」


「あ〜!今日来るって言ってたわね!こんにちは、私の名前はシャンディ、呼び方はなんでも構わないわ!よろしくね!じゃあ、早速だけどテストしちゃいましょうか。テストのやり方は知ってる?」


「いえ、知りません」


「テストのやり方は、この中の誰か1人を指名して模擬戦をやってもらいます。ルールは簡単で即死しなければいいだけで、致命傷は与えても良い。こんなところかな?質問はある?」


「即死はダメなのに、致命傷はいいんですか?」


「大丈夫だよ。リングの上で死ななければ下ろすだけで全ての傷を直せるから。他に何かある?」


そんなものが存在したのか……興味深いな、後で調べてみよう。


「特には……確か誰か1人を指名するんでしたよね?でしたらこの中で1番強い人がいいです」


「おいおい、本気か?じゃあ、剣か魔法どっちメインでいくかで1番は変わって来るからどっちか選んでくれ」


「魔法で」


俺は即答する。だって魔術学校に来たのに剣で戦うとかどうかしてるでしょ…


「了解した。おい!シャル!出番だぞ!」


先生がそう叫ぶ?と奥の方から生徒が1人出て来た。


外見は俺と同じくらいの年齢に見える人族の女の子で、腰に差していた杖を手に持っていた。


「どうも初めましてリュウトといいます。よろしく」


「私はシャル、よろしく」


よろしくとは言っているが視線で馴れ合うつもりはない。みたいな目線で見て来る。


俺はシャルと握手を交わしてからリングに登る。


「おい、リュウト君、触媒は持たなくていいのかい?」


「大丈夫です!必要ないんで!」


触媒とは術式構築の手助けをしてくれるものであり、必ずしも必要という訳ではないが多くの魔術師はこれを必要とする。まあ、俺はなくても平気だけどあった方がいい程度には思っているかな…でもいざとなったらシル自体が触媒でもあるからなんとかなるけどね。


俺とシャルがリングに上がると薄い結界みたいのがリングを覆う。


「一瞬でカタをつけてあげる」


「それはこちらのセリフですよ?」


互いに挑発しあい開始の合図を待つ。


「これより模擬戦を始める!開始!!」


シャルは開始の合図とともに術式を構築し始めたが俺は魔力の波をあてて術式を破壊する。


術式が破壊されたとわかったシャルは急いで次の術式を構築し始めるがもう遅い…


俺は地魔術の中級魔術『岩破弾』を構築してさらにアレンジを加える。


普通の『岩破弾』は丸いBB弾サイズの岩を打ち出すだけだが俺がアレンジをしたのはかなり違う。もう、他の魔術って言った方がいいかもしれないぐらいに…


俺の『岩破弾』は4センチ程の銃弾の形をしていて、鉛に『物質変換』されたものである。


その銃弾?に風魔術で圧縮した空気を送り込み破裂させることで元々の『岩破弾』よりかなりの速度(マッハ1)を出すことができるのだ。


俺は作り終わった『岩破弾』回転させながら打ち出す。


キュイィン!!


それはシャルの頬をかすっていき、シャルの頬に一条の赤い線が付く。


「これでいいですよね?先生」


「こ、この勝負リュウトの勝ち!」


「そ、そんな……私が負けた?なぜ?なぜこんな奴に負けたの?」


「こんな奴とは心外な……まあ、いいけどね」


俺はそう言いながら手を差し伸べシャルを立たせる。


「ありがとう。いい勉強になったわ……クラブ入るときは迷宮・ダンジョンクラブに来なさい強い奴は歓迎するわ。あと、私のことはシャルでいいわよ」


「わかった。一度行ってみることにするよ。あと、俺のことはリュウトって呼んでくれ」


そう言ってからリングを降りる。


「いや〜、かなり強いね!シャルとサシで魔術の勝負して勝ったことある奴なんて理事長くらいしかいないのにな……それより、君のクラスはSクラスに決定だな」


「あの、さっきからSクラスだのなんだの言ってましたけどそれってなんなんですか?」


「そんなことも知らないでこの学校に来たのかい?」


「はい、婚約者の紹介で……」


「へぇ!婚約者いたのかい!?誰だい?誰だい?何年生だい?」


「先生、リュウト君が困ってるじゃないですか…さっさと説明してあげたらどうです?」


「ああ、ごめんごめん。この学校にはS.A.B.C.D.の5クラスあって入試や転入試験の結果で入るクラスが決まるんだ。入試の成績がいい順にSクラス、Aクラス、Bクラス、Cクラス、Dクラスってなっていくんだ」


「そうなんですか……ありがとうございました」


「確か君は2年生に編入だったよね?じゃあ、私は理事長に入試の結果を伝えにいくから。シャル、2年生Sクラスの教室まで案内してやれ」


「わかりました。じゃあ、リュウト君着いてきて」


俺はシャルの後ろに着いていく。


2年生の教室は最上階の3階にあって階段を昇るのが面倒くさい……


エレベーター作らない?


そんなことを考えながらシャルの後ろをついていき教室の前まで来た。


コンコン


シャルがノックすると女の先生が出て来た。


「先生、転入生を連れて来ました」


「あれ?今日だっけ?まあいいや、じゃあ、ちょっとここで待っててくれ。シャルは戻っていいぞ」


「わかりました。じゃあ、またクラブで会いましょ」


そう言い残してシャルは去っていった。


先生(女)も教室に入っていって数分したら出てきた。


「転入生、入ってくれ。入ったら自己紹介するんだぞ」


「了解しました!」


教室の中は生徒が15人程でかなり少ないが狭く感じる。


なぜ狭く感じるかというと1人1人に与えられている机が物凄くでかいのだ。


よく会社の社長さんが使っているような机だ。


まじかよ……どんだけ金かけてんの?


自分の世界に入ってしまうところだったがリルルの姿を見つけて我に返った。


あ、リルルと同じクラスだ。


俺は教卓の隣まで行くと自己紹介を始める。


「こんにちは!リュウト・トナティウです!好きな食べ物はリンゴ、得意分野は剣術と魔術です!これからよろしくお願いします!」


拍手などは一切なかった。俺、嫌われてる?


「はい、ありがとうございました。魔法戦士学科の生徒らしいぞ。じゃあ、リルるんの隣の席が空いてるからそこでいいよな」

リルるん!?学校ではそう呼ばれてるのか?


俺はリルルの隣の席に着きリルルに話しかける。


「リルルって学校ではリルるんって呼ばれてるのか?」


「違います。あの先生だけです」


素っ気ない態度を取られた。あれ?


その後も何度か話しかけたのだが結果は同じで素っ気ない態度が帰ってきた。


時間は過ぎていき昼休みの時間になった。


「リュウトさんちょっと来てください」


リルルに連れてこられた場所は人通りが多くない建物の影だ。


「リュウトさん、ごめんなさい!私、学校ではああいうキャラでとうしているので素っ気ない態度を取ってしまってごめんなさい!本当は私、めっちゃくちゃ辛かったんです」


いきなり謝られてしまった。


「そういうことだったの?てっきり嫌われたのかと思ってたわ、ごめんごめん」


「私がリュウトさんのこと嫌うわけないじゃないですか!それよりリュウトさんエキスが足りません!」


「な、何?そのリュウトさんエキスって…」


「リュウトさんエキスはリュウトさんエキスです!最近リュウトさんとあまり一緒にいられなかったからリュウトさんエキスが足りないんです!」


「ど、どうすればいいんでしょうか?」


リルルに気圧されついつい敬語になってしまった。


「どうすればいいんでしょう?じゃないですよ!私だって女の子なんですよ!?好きな人に甘えたいんです!」


「わ、わかった。じゃあ、昼寝でもするか」


そういってから俺は近くにあったベンチに座って自分の膝をポンポンと叩く。


その意味がわかったのかとてもいい笑顔になり俺の膝に頭を乗せて頭を撫でろととジェスチャーで伝えて来たので撫でてやる。


昼休みはずっとリルルの頭を撫でていたので昼食をとり忘れ午後の授業は寝て過ごし空腹を紛らわした。


その際担任の独り言?を聞いてしまったが無視した。


ちなみに独り言は「初日から寝るかよ普通……」である。もっともだ。


ホームルームも終わり生徒がだいぶいなくなって俺とリュカの制服をもらってから校門に向かう。


校門に着くと俺とリルル以外は既に待っていた。


謝りながら約束の時間ちょうどに来た馬車(昨日レンタル予約しておいた)に荷物を積み込み屋敷に向かう。


屋敷についた俺たちは荷物を降ろして使用人達にそれぞれの部屋に運ぶよう伝え屋敷内に入る。


屋敷内に入ったリルルとティアの第一声は


「一貴族の屋敷よりかなりでかいし、王城よりセンスいいかもしれないです」


だって……照れるなぁ〜…


詳細な内装はクラシカルな落ち着く雰囲気で部屋の中の明かりは火ではなく魔力を必用としない魔導具

だ。(っていうか魔導具って言えんの?)これが俺の本音だが気にしないことにしている。


ちなみに総合学科の生徒達は明後日からの登校なのでリュカは明後日から学校に行く。


「リュカ、明日には終わりそうか?」


「はい、明日には完璧になると思います」


なんの話かというと使用人達の教育の話だ。


リュカはどういう教育をしているのかわからないが異様な早さだと使用人のことを何も知らない俺でさえ思っている。


リルルはというと今絶賛興奮中だ。


寝室を愛の巣と呼称する!とか、奥様って呼んでね!とか、色々なことを叫びまくっている。


どうしたものか……妹は落ち着いているっていうのに…


俺はリルルを呼び膝枕させたりと甘えさせてリルルを抑え込む。


厨房ではリュカとクレアが夕食の支度をしており、後5分もすれば出来上がるだろう。



夕食が出来上がったというので食堂に行くと引越し祝いとして豪勢な料理が出されていた。


豪勢な料理を食べ終わったら風呂に入るのだがここで問題が発生。


俺が風呂に入ろうとしたらリルルも入ろうとしたのだ。


まあ、問題はないけどね…


そうしてリルルと一緒に風呂に浸かってから五分、唐突にリルルが切り出した。


「リュウトさん……私リュウトさんとの子供が欲しいです」


唐突すぎたので一瞬反応が遅れたがなんとか答えを返すことが出来た。


「もうちょっと先でもいいんじゃないかな?リルルの身体はまだ完全には出来上がってないんだしさ」


「私だって今年で17歳なんですよ?子供を産んでもちょっと早いかな?程度の認識しかされませんし、いつ死んじゃうかわからないから早く欲しいんです」


俺は震えるリルルの肩を抱き寄せながら答える。


「リルル、俺が守るからお前が死ぬときは俺が死んでからだ。そして、俺は亜神だ。確かにリルルと俺の血を引く子供を作ることも可能だがそれには条件があってな…亜神一人一人違うんだが俺の場合は眷属化させなきゃならない……そうすると完全に不老不死になる。それでもいいか?」


「もちろんですよ……リュウトさんも不老不死なんですよね?それだったら何も問題はありません…ずっとリュウトさんについて行くつもりでしたから」


俺はその言葉を聞いて一言「ありがとう」と呟きリルルと一緒に風呂を出る。


風呂を出た後はリルルと寝室に移動して眷属化の儀式を始める。


儀式といってもとても簡単なもので俺の血をリルルが飲みリルルの血を俺が飲む。そして、神だけが持つ『眷属化』という魔術を使い眷属にする。


リルルを眷属にした後はもう、ベットに直行した。



結局寝たのは午前3時過ぎだがしょうがないことだろう。








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