繭の確認、クモの残骸で解毒薬作り。
森蜘蛛がいた辺りに移動した俺は、周りを確認する。
そこには上半身を粉砕された森蜘蛛の死骸と、破けてグチャグチャになった蜘蛛の巣、何かに(俺の魔法と認めない)吹っ飛ばされた繭があった。
俺は、繭に近づき、魔法で作った簡易なナイフで繭を切っていく。中から出てきたのは、全長2メートル程の緑色の毛皮を持つ2頭の狼。
森狼だった。
森狼たちは、麻痺毒を受けているのか、痙攣をおこしている。それに何日も繭に閉じ込められていたのか、衰弱している。
このまま放置も、気分的に悪いので、治療する事にした。
まず、森蜘蛛の死骸に近づき血液を採取。それから、影収納から、調薬する器具と解毒草、あと花蜜を取り出す。
すり潰した解毒草に、森蜘蛛の血液と花蜜を加えて、最後に俺の魔力を混ぜて出来上がりだ。
何故こんなに簡単そうに見えるのかというと、それは花蜜と俺の魔力のおかげだ。
本当は、もっと難しいんだが、フェアリーガーデンにある花蜜には、マイナスに作用する物を中和してプラスにする効果がある。そして、妖精の魔力には、その効果を増加させられる様になっている。
ちなみに、万能薬にも花蜜と妖精の魔力は使われている。
調合した解毒薬を持って俺は、2頭の森狼の口にそれぞれ流し込んだ。
このまま、起きるまでここを動けない俺は野営の準備を始めた。
結界を張り、魔法で自分の夕食を済ませ、森狼達の飯を作っていると陽はおち夜になっていた。
森狼達も、魔法で食べさせられればよかったんだが、ご飯が食べたい魔法は、俺専用魔法で他の人に食べさせられない。調味料とかは大丈夫なんだが。
しかも、俺専用だから、量も俺サイズだ。
だから、ゴブリンからもらった?ウサギや途中で狩った小動物を捌いて、焼いている。
それと、森蜘蛛の死骸は無重力になる魔法を掛けて、遠くに捨ててきた。多分スライムとかが処理してくれるだろう。
俺が、そんな事を考えていると、森狼が、目覚めたのか、顔を上げこちらを見ていた。




