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女子クラス

 ステンドグラスの窓から色とりどりの光が入ってきて綺麗。

 寮生活に不安があったけど、この寮はすぐに私のお気に入りの場所になった。

 今度お祖父様に会う時にお礼を言わなくちゃ。

 私の為に作ってくれて、来年からは使わないなんて勿体無さ過ぎるけど。

 とにかく、折角校舎の近くに寮があるんだし、男の人が来る前に校舎に入らないと。


 そそくさと園生さんの美味しい食事を食べた後、用意を済ませ教室に向かった。





 「華ちゃん、おはよ~。

 って言うか、大丈夫?昨日、いきなり目の前で倒れたから、ビックリしたよ!!!

 やっぱり昨日、私が気付いた時に保健室に連れて行ってあげれば良かったね。

 ごめんね。」


 「おはようございます。

 華さん、大丈夫ですか?薫さんからお話は聞いたんですけど、ゆっくり休ませた方が良いと思って、寮の部屋も行かない様にしたんです。その後、調子はどうですか?」


 「おっはよ〜。あぁ〜っ、華ちゃんじゃん!!!昨日、入学式から倒れたんだって?平気???入学式の後に皆で寮の中で色んなコスプレショーしようと勝手に思ってたのにさ~、具合悪いって言うから中止にしたよ~!!!大丈夫?大丈夫???今日は出来るかな?」


 朝から、皆に心配かけちゃったみたい。

 ……若干1人心配してない気がするけど、そんな事は気にしない。


「いえ、こっちこそ気を使ってくれてありがとう。

 …こちらこそ、ごめんなさい。」


 「また、具合悪くなったら言いなよ~!!!」


 「そうですよ。寮長としても、寮生の健康管理をしないといけないですからねっ。」


 「へへ~。今日はナースの衣装で部屋に行こうかな~。」


 皆の心配が素直に嬉しい。

 若干1人………気にしない。

 




 「なぁなぁ、あの子可愛くね?」


 「お姉さぁ~ん、僕の事を踏み潰して下さ〜い!!!!」


 「俺の嫁はどこだっっっ!!!!」


 元々男子校だったからか、女子クラスの注目度が半端じゃない!!!

 私は、動物園に入れられてしまったのでしょうか?お祖父様。。。

 

 一部の女子を見ると、そんな状態が満更でも無い様な顔してるけど、栞さんと薫さんと杏さんは男の人に興味無いっぽい。


 男性アレルギーの事も皆知らないし、グループでわざわざ男の人の所に連れ込まれ無くて済みそうなので、ホッと胸を撫で下ろす。


 極めつけに私の席が窓側で本当に良かった。

 これなら何とか、髪の毛で廊下の方を見なくて済む。


 

 ドカッ




 「おいっ!大丈夫か?お前いきなり何すんだよっ!!!」


 「おっ。わりー。邪魔だったわ。」


 「わりーで済むと思ってんのか?」



 何だか、廊下がさっきと違う意味で騒がしい。

 どうやら、誰かが蹴飛ばされたんだか、殴られたんだかしたみたい。

 でも、私にとっては廊下の人が少なくなればなるほど嬉しいので、救世主です。

 顔を見ようとは思わないけど、貴方は動物園の王だよ。王様ありがとう。


 「はいはいはい。どいたどいた〜。」


 「あっ、先生。ちょっと聞いて下さいよ。こいつ急に友達蹴ってきて…」


 「お前ら、良いのか?女子クラスの生徒がお前らに思いっきり引いてるぞ?」


 その瞬間、廊下に居た男子生徒がサァーッと自分の教室に散って行った。


 先生は何ですか?

 猛獣使いですか?


 「さぁ、まずは自己紹介から始めるぞ~。俺はこの女子クラス担任になった、太田俊文おおたとしふみだ!トシちゃんって呼んで良いぞ。ちなみに、独身だ!最後に、俺の事を皆で取り合わない様になっ!!!はっはっは~!!!!」


 ……空が澄み渡ってて綺麗だな~。


 先生、すみません。

 無人島に先生だけ居ても、取り合わないと思います…。





 自己紹介も終わり、授業も終わったのでこれから昼休みの時間。

 私は、園生さんの許可を得て朝からキッチンを借りてお弁当を作って来たので、学食で買う必要は無い。

 そもそも、あんな男子生徒の群れの中に入る事が無理だと解っているからなのだけれども。


 「おっ、華ちゃんお弁当じゃん」


 「あら、御自分で作ったんですか?」


 「美味しそう〜。後で何かと交換しってね〜!!!」


 そう言いながら、各々購買で買ったであろうパン等を持ち寄って集まって来たので、教室で食べる事にする。


 「そういえばさ、来月になったらGWだよね~。」


 「そうですね〜。」


 「皆でどっか、パァーっと遊びに行っちゃう?そうしちゃう???」


 まだ学校生活始まったばかりなのに、5月の話をするなんて展開が早すぎる。

 でも、中学生ではお祖父様とお祖母様の監視の目もあって、あんまり好きな所に1人では行けなかったので、わいわいしながら行きたいかも。


 「私も、行きたいかなぁ~」


 「勿論行こうよ~!!!でも、私部活入りたいから、もしかしたら、GWもあんまり休み無いかも」


 部活かぁ~。そういえばお祖父様から急に夏凪学園の事を聞いたから部活の事とか考えて無かったかも。


 「薫さんは、何の部活に入ろうとおもってるの?皆も何処か決めてるの?」


 「ん?私は野球部だよ~。ここ強いからね~。その為にこの学校に決めたんだし」


 薫さんの肌が褐色の理由が解ったなぁ~。


 「私は、手芸部作りたいと思ってるよ~。もし無理なら、演劇部とかダンス部の衣装担当でも良いしね〜」


 「私は、部活は考えて無いですね。自立の為に寮のある夏凪学園に入学したので。生徒会に入りたかったですけど、今は寮長を任されましたからね。まずは、寮長をしっかり出来てから考えようかしら」


 へぇ~。皆色々と考えているんだな〜。

 この事だけでも、皆が自分よりキラキラしてる気がして羨ましい。

 私も、男性アレルギーを治す為に部活でもバイトでもした方が良いのかも。

 ……草薙先生はアテにならないし。

 そんな事を1人で考えてたら、3人からの視線がずっと私を見ている事に気が付いた。


 「何か、悩んでる?」


 「いやっ、私部活の事とか考えて無かったから、どうしようかなぁ~と思って。」


 「なら、良いんだけど。何か困った事があれば、私達を頼ってね!」


 「ありがとう」


 皆が私の事で心配してくれるのが嬉しい。

 皆に心配かけさせない様に部活の事は、棚に置いておいて、とりあえず今のお昼の時間を楽しもう。


 「おっ先〜」


 「ご馳走様でした。薫さん、ご馳走様でした位ちゃんと言ってください!」


 「はいはい。ごちそうでした~。」


 もう…と溜息を吐きながら栞さんが怒っている姿を見て、クスクス笑ってしまう。

 栞さんと薫さんのやり取りが、親子の様で面白い。

 

 「ごちそう様でした。」


 「ごち〜」


 「んじゃ、GWの話は又今度にでも話そうね~!私も、部活の予定聞いてみるし。寮内でも話せるしねっ!!!」


 そう言って、各自お昼の片付けをしに帰った。



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