いつもの夜
「華ちゃーんっ!」
「お疲れ様です。」
「お疲れ様~っ。」
そう言って杏さんがぎゅーぎゅーっと抱きしめてくる。嬉しいような苦しい様な。
「杏さん、華さんが苦しそうですからそろそろ離してあげて下さい。」
「そうだよ。杏可愛いの好きなの分かるけどそろそろ華を離してあげないと本当の座敷童子になりそうだよ。」
「ちぇっ。は~い。」
「栞さん、薫さん、杏さんもお疲れ様です。」
「はいはいはい。食事出来たから皆持ってって食卓に着いておくれ。」
「はい。いつもありがとうございます。」
皆の反対を聞いてやっと杏さんが離してくれた。それにしても、薫さんは本当の座敷童って例えがちょっと悪すぎだと思うのは私だけかしら。
いつも皆揃っての食事はしているけれど、最近はちょっと杏さんのボディタッチが多い気がする。
しかも、さり気なく腕とか肩とか皆が気付かない様な感じで揉んでくれるのがちょっと恥ずかしい。
「皆席に着いたね。じゃあご飯にしようか。」
「はい。ではいつものいきますねー!せーーのっ。」
「「「「園生さん、いつも美味しいご飯ありがとうございます。頂きます。」」」」
これも寮生活始まってからのお約束。いつも快適に過ごさせてくれる園生さんに対して感謝を伝えたくて皆で始めた事。やっぱり感謝とか口に出して伝える事が大切だと思うので、毎日言ってるの。
「そう言えば華最近ずっと朝早く学校行って頑張ってるよねー!」
「いつも校門の前で最近生徒会の皆さんが挨拶してくれるので、素敵ですよね。今日も頑張ろうって気持ちになります。」
「いっつも華ちゃんの周りに花が咲いてるみたいにキラキラしていて本っ当に朝からカワイイよね~!あれでクマの人形とか持たれた日には…ご飯三杯は朝からいけるかもっ!」
「生徒だけじゃなく私も先生達から生徒会役員達が毎日挨拶をしてくれるお陰で元気を貰えるって話を聞いてるよ。生徒会役員は毎朝皆に元気を分け与えてるってさ。」
「ありがとうございます。皆が喜んでくれてるって思うだけで毎朝の眠気も無くなりそうです。」
若干一人変な事言ってるけど、皆の役に立ってるって思うだけで何だかやる気が出てきちゃった。
毎日朝早起きするの眠くて大変だけど、後少しの日数頑張ろうって気になる。
皆も元気を貰えて私もそれで元気を貰えて、海津会長の今回の作戦は凄くためになってるんだなぁ。
「それに、生徒会役員の皆格好良いよねーって女クラの子達最近騒いでるよーっ。」
「皆さん、爽やかですしね。段々学校にも慣れてきて余裕が出てきたから狙ってる子も多いかもしれないですね。」
「確かに。一人目がくりくりしててカワイイ子が居たかも。まぁ華には負けるけどさ~。」
「皆色々種類が違うイケメン揃いだってきゃーきゃー騒いでるの聞いたかも。」
「華さんは誰か格好良いと思う人居るんですか?」
「えっ。」
確かに格好良いと思えば格好良いのかもしれない。ただ、男子というだけで男性アレルギーのせいでまじまじと見る事も無かったしそこまでの余裕も無かったし。
基本的に皆良い人だと思うけれど、格好良いと言うとどうなんだろう。
「確かに皆さん格好良いと言えばそんな気がします。」
「栞もまだこの話題は早かったんじゃないの?華そんな気持ち微塵も無いっぽいじゃん。」
「確かにまだ早かったかもしれないですね。」
「そんな事になったら、私はガンガン邪魔するけどね~。」
「さぁーてと、そろそろ食後のデザート食べないかい。」
「園生さん、ナイスなタイミングですねー。華は何の事だかまだまだ分かってないみたいだし、デザート食べよう食べよう。」
「そうですね。」
「そうなったら、絶対私は邪魔するからね~!!!」
女子寮は今日も賑やかです。




