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繁栄の花
ふむふむ、この花はシーマンニアというのね。
見たことのない花の情報を読み込み、ページを捲った。
次のページは広告だった。
その広告が目に止まる。
「ねぇ」
話しかければ彼の視線が私を向いた。
雑誌の写真を見せる。
「繁栄を約束する石だって」
「へー」
彼は興味がなさそうだ。
すぐに雑誌から私に視線を移した。
「何? 興味があるの?」
「というより私たち庶民にとっての繁栄って何かなって思って」
「あー、確かにな」
「昔だったら子孫が増えて、豊かな生活をしてってなるけど、今はそんな時代じゃないじゃない」
「そうだな」
「今でも名家とかはそうかもしれないけど、私たちみたいな一般市民には違うじゃない」
「まー、そうだな」
「じゃあ繁栄って何?」
「何だろうな」
あまり真剣には考えてはくれなそうだ。
興味もないのだろう。
まあ仕方ない。話に付き合ってくれているだけマシだろう。
「……それで、その石を買ってみるのか?」
「え、買わないよ」
「……そうか」
完全に興味を失ったように彼は再びスマホに視線を落とした。
私も雑誌を手元に引き寄せてページを捲った。
読んでいただき、ありがとうございました。




