↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小さな花の物語  作者: 燈華


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

283/312

恋するつらさの花

彼の肩を女の子が笑いながら叩いている。

周りは笑っているから何か楽しい話をしているのだろう。


彼は本当にたくさんの友人がいる。

あのグループとは私は友人ではないから交ざりにいくこともできない。


羨ましい。

私はあんなふうに彼に触れることはできない。

知らず知らずのうちに溜め息が漏れる。


彼に恋をしなければこんなつらさを知らずに済んだのに。

そう思ったとしても、たとえ時間が巻き戻ったとしても何度でも彼に恋をするのだろう。

恋するつらさよりもその幸せのほうが大きいから。


恋を知ったからこそ知れた自分というものもいる。

話せるだけで、笑顔を見れるだけで幸せな気持ちになれるなんて知らなかった。

彼に会えると思うだけで学校に来るのが楽しくなるだなんてそんな自分なんて知らなかった。

それが意外と嫌いではなかった。


彼は私の気持ちにはちっとも気づいていない。

たくさんいる友人の一人としか見ていない。

私の姿を見つければ気軽に話しかけてくれるのに。

それさえも多くいる友人たちと同じだ。

今も私には気づかない。視線も向くことはない。


ぎゅっとトリトマを模したキーホルダーを握りしめる。

トリトマの花は何となく彼に似ている気がして、このキーホルダーを見つけた時に、奇跡だと思って思わず買ってしまったのだ。

華やかな色で数多の視線を集める姿などそっくりだと思っている。

意外と握り心地のいいこのキーホルダーも今だけはまるでつきつきと刺してくるような気がする。




いつか彼は私に振り向いてくれるだろうか?

それとも私の恋心を無惨に切り裂くだろうか?




まだ今の関係から抜け出す勇気が持てない。

今告白しても成功する確率はゼロに近い。

それなら少しでも可能性を上げてから告白したい。


まだ、この恋を手放したくはない。



読んでいただき、ありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。