↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小さな花の物語  作者: 燈華


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

258/261

尊敬の花3

花壇の手入れをしている彼に近づく。

彼はここの花壇の手入れを仕事として請け負っていた。


彼の後ろからそっと覗き込む。仕事の邪魔をする気はなかった。

花壇には初秋の花がいろいろと植えられている。

見ているだけで楽しい。


ふと紫色の花が咲いているのに目を留めた。

見たことのある形だ。


「これってサルビア?」

「そうだよ」


思わず話しかけてしまったが彼は気にした様子もなく答えてくれる。

こういうことは多いのかもしれない。


「へー、サルビアって紫色もあるんだ。赤色だけだと思ってた」

「意外と知られてないんだよね」

「うん。知らない人が多いと思う」

「だからこうして植えてみた」


確かにここなら大勢の人に知る機会が得られる。


「確かに目に留まりやすいかも」

「そうだと嬉しいな」


それでいてきちんと周りと調和している。

バランスよくいろいろな花が植えられているのだ。


「本当にこういうセンス、尊敬する」

「ありがとう。僕こそいいものはいいと素直に認められる君を尊敬するよ」

「あ、ありがとう」


そうやって褒められると照れてしまう。


「仕事の邪魔をしちゃ悪いからもう行くね。またね」

「うん、また」


私は足早にその場を後にした。

離れたところまで来て、もう一度彼の働く背中を見る。


「頑張って」


そっと告げる。

そして今度こそ振り返らずに歩き去った。



読んでいただき、ありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。