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小さな花の物語  作者: 燈華


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恋の予感の花

彼とはずっと仲のいい友人だった。

私と彼、どちらも友達としか思っていない。

それは間違いない。


このままずっと友達という関係だと思っていた。

疎遠になったとしてもまた会えば普通の友達に戻れる、そんな関係だと。

本気で思っていた。

たぶん、彼もだろう。

彼はずっとそう思っているのかもしれない。






今日は共通の友人への誕生日プレゼントを買いに二人で出掛ける約束をしていた。

待ち合わせ場所には既に彼が来ていた。

彼が私を見つけて嬉しそうに微笑(わら)う。


とくん。


何故か自分の鼓動の音がはっきりと聞こえた。

そっと胸を押さえる。


甘い香りが鼻先をくすぐった。

待ち合わせた公園のベンチの近くにブッドレアの木が植えられていた。


甘い甘い香り。

それはまるでーー。


恋の予感に胸を震わせた。



読んでいただき、ありがとうございました。

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