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雄弁の花
彼は彼女のことが好きなのだ。
その瞳が何より雄弁に語っている。
百日紅の花が散る中で彼と彼女が微笑っている。
まるで映画のワンシーンのようだ。
世界は二人のもののように錯覚してしまう。
ああ、百日紅の花よ、たくさんたくさん吹き散って。
そして私を覆い隠してほしい。
彼らの目から惨めな私の姿を見えなくして。
それでも彼のことが好きな私のことを隠してほしい。
これ以上惨めな想いをしないように。
私が彼らを見なくて済むように。
私の、泣き顔を隠してほしい。
読んでいただき、ありがとうございました。




