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小さな花の物語  作者: 燈華


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達成感の花

私はパズルが好きだ。

少しずつできあがっていく絵と完成した時の達成感が好きなのだ。

パズルのお陰で集中力も上がったと思っている。


飾る場所がないからできあがっても崩して箱の中にしまっているけど。

その箱もだいぶ溜まってきた。どうにかしないと、と思うけどとりあえず放置だ。

同棲中の彼も何も言わないのでまだ大丈夫だろう。


今日はこれから大作に取り組むのだ。

なんと二千ピース。今まで挑戦したことはなかった。


そんな私に彼が贈ってくれた。

たまには大作に挑んでみたらどう? と言って。

嬉しかった。


彼は朝から出掛けていて帰ってくるのは夜だ。

だから一日かけての完成を目指している。


今回彼は額縁も贈ってくれたからその額の裏板の上に作っていけばいい。

きっと一日で終わらないと見込んだのだろう。


箱に描かれている絵を眺めてから箱を開ける。

蓋はテーブルの上に絵が見えるように置き、箱本体にビニール袋に入ったパズルのピースをあけた。


このパズルにはシークレットメッセージが書かれているらしい。

絵の部分は箱に書かれているけどメッセージの部分は組み立てないとわからないようになっている。

どんなメッセージが隠されているか楽しみだ。


だからメッセージの部分は最後にすることにして絵の部分を先に仕上げていく。

絵は花虎の尾をメインに使った花籠だ。


私が花虎の尾が好きなことを知っているからこの絵にしてくれたのだろう。

花虎の尾はびっしりと並んで咲く花がフリルのように波打っていて可愛いのだ。


少しずつ少しずつピースがはまり、絵が完成していく。


最初はこまめに休憩しながらやっていたけど、絵が完成に近づくと集中してしまい休憩を忘れた。

そして、最後のピースをはめる。


「できた!」


声を上げ、それから完成したパズルを見る。

やっぱり花虎の尾の花は可愛い。

そして、メッセージはーー


『I want to spend the rest of my life with you. Will you marry me?』


「え、これって……?」

「うん。僕と結婚してくれる?」


彼の声が聞こえてばっと振り向く。

いつの間にか彼が帰ってきていた。全然気づかなかった。


「お帰り」

「ただいま。それで、返事は?」

「うん、結婚する!」


胸に湧き起こる歓喜の気持ちのまま彼に飛びつく。

彼は受け止めてくれる。


幸せだった。

こんな素敵なプロポーズをしてくれるなんて。


「大好き!」

「うん、僕も大好きだよ」


今、絶対に世界で一番幸せなのは私だ。




読んでいただき、ありがとうございました。

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