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小さな花の物語  作者: 燈華


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繊細な美しさの花3

テーブルの上に置かれたのはガラス細工のハイビスカスだ。

赤い色が鮮やかだ。

繊細な美しさを持っている。


ハイビスカスは本来なら強い日差しの下で咲く強い花だ。

だけど、ガラス細工のこの花は触れれば壊れてしまいそうだ。

たぶん、薄い花びらがそう思わせている。

触れるのを躊躇ってしまう。


「触っていいよ」

「壊してしまいそうで怖い」

「ガラスだから強い衝撃を与えなければそう簡単に壊れないよ」

「そうは言われても……」


やはり怖いものは怖い。

彼の眉尻が少し下がる。


「まあ無理にとは言わないけど。光にかざしてほしいんだ」

「光に?」

「そう」


私は思い切って手に取る。

ガラスだからやはりそれなりに重さがある。


「できたら日の光にかざして。でも気をつけてね」

「うん」


窓辺に寄る。

そっと窓越しの光にかざしてみた。


ガラスの中で光がきらきらと輝いている。

花びらの重なった部分がより複雑な光の反射を見せている。


言葉を失った。

思わずその光に見入った。


「その顔を見られただけで満足かな」


彼の言葉に我に返った。

慌てて彼を見れば彼は満足そうに微笑(わら)っていた。


「それは君への贈り物だから。後で箱に詰めるね」

「ありがとう。大切にするね」

「うん」


手のひらの上にそっとガラス細工を置く。

落とさないように慎重にだ。


日の光を受けたハイビスカスのガラス細工は先程とはまた違った輝きを放っていた。


読んでいただき、ありがとうございました。

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