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小さな花の物語  作者: 燈華


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燃える思いの花2

最近彼との関係が少しぎくしゃくしている。

いわゆる倦怠期だ。


休みの日も一緒にいないことが増えた。

昔は会える時間を惜しむようにして会っていたのに。

今では一緒にいる時間は格段に減った。


今日も二人とも休みなのに彼は一人で出掛けていった。

寂しく思いながら私は独りで家にいた。


彼への燃える思いは今なお私の中に(くすぶ)っている。

きっと何年経ってもこの思いの火は消えることはないだろう。


でも彼にとってはどうだろう?

惰性で付き合っているのだろうか?


はっきりさせるのも怖い。

もし別れようと言われたら……。


そんな考えに囚われそうになった時、玄関のほうで鍵の開く音がした。


「ただいま」


彼が帰ってきた。


「おかえり」


彼の手にはビニール袋が提げられていた。


「何買ってきたの?」

「これ」


彼が袋から出したのは柔らかな赤色の花の咲くサルビアの鉢植えだった。


「懐かしい。昔、花壇に咲いていたこの花の蜜を吸って怒られたんだ」

「じゃあやってみる? もう誰も怒らないよ」

「いや、さすがに」

「そう? じゃあ気が向いたら」

「あ、うん、ありがとう?」

「疑問形になってるよ?」

「だって、ねぇ?」


彼が声を上げて笑う。

その声につられて彼を見た。


彼は私を見ていた。

その彼の目が優しいことに気づいた。

彼の気持ちはきっとまだ変わっていない。


「ねぇ」

「うん?」

「好きよ」


驚いたように目を見開いた彼はすぐに嬉しそうに微笑んだ。


「僕も好きだよ」


その言葉に嬉しくなって私も微笑んだ。



読んでいただき、ありがとうございました。


裏話として。

実は前に彼女は彼にサルビアの話をしていました。

本人忘れているけど、彼は覚えていて見かけたので思わず買ってきたのでした。

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