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小さな花の物語  作者: 燈華


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永遠の思い出の花

いつだってこの日々が永遠に続くと思っている。

どんなに年齢を重ねてもだ。

それがどんなに儚いことだとわかっていても。


今回こそは、と無意識に思っているのかもしれない。

あるいはそう願っているからこそそう思っているのか。


そんなことを思ってしまったのはただの感傷なのだろう。

変わらぬ退屈な無味乾燥な日々に()んでもいた。


欲しかった変わらぬ毎日というのはこういうものではない。

あのキラキラとした、毎日が当たり前の幸せに溢れていた日々が変わらずずっとあってほしかった。


今日は特に感傷的だ。

朝から立て続けに嫌なことがあって疲弊しているからかもしれない。

ふぅと思わず溜め息が漏れた。


ふとプランターに植えられた花に目が留まる。

赤いかさかさとした花びらの菊っぽい花だ。

記憶にある花だ。


『この花、ヘリクリサムって言うんだって。この花びらの部分、本当は(ほう)らしいんだけど、かさかさしてるだろう? かたくて水分も少ないから萎れることがないんだって。だから花言葉は「永遠の思い出」』


遠い過去から彼の声が木霊する。


永遠の思い出ではなく、貴方とともに過ごす永遠が欲しかった。


そう。欲しかったのは彼との永遠に続く幸せな日々だった。

もう失ってしまったもの。


溜め息をついて再び歩き出した。




読んでいただき、ありがとうございました。

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