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小さな花の物語  作者: 燈華


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よい語らいの花

「よい語らいができて幸いでした」

「こちらこそ。ありがとうございました」


お辞儀し合う。

知り合いの女性に「貴女と同じ分野に興味がある子がいるんだけど、ちょっと話してみない?」と誘われて、今日この場がセッティングされた。


テーブルの上にはトルコ桔梗をメインに使って可愛らしくアレンジした花が飾られていた。

その花を見て心が和んで楽しく話すことができたのだ。


今日来てよかった。

紹介してくれた知人にも感謝だ。

こんなに話の合う人は初めてかもしれない。


彼が悪戯っぽく微笑(わら)う。


「知ってました? これってお見合いらしいですよ?」

「え?」

「やっぱり聞いていませんでしたか」

「あ、はい。同じ分野に興味のある子がいるから会ってみない? と言われただけです」

「なるほど」


彼は一つ頷いた。

彼は困ったように頬を掻いた後で真っ直ぐに私を見た。

真剣な眼差しだ。

だけど、彼は躊躇うように口を開いた。


「また会ってもらえませんか?」


お見合いと聞く前だったら迷わず頷けた。


すぐに頷けなかったのは彼の気持ちがわからないからだ。

それは異性としてなのか、それとも友人としてなのか。


彼はそんな私の逡巡に気づいたのだろう。


「無理にとは言いません。今日のがお見合いだったということも気にしなくていいです。ただ、もっとお話したいなって思っただけです」

「私も、お話したいです……」


それは、素直な気持ちだった。

彼は嬉しそうに微笑(わら)った。


「よかった。これからよろしくお願いしますね」

「はい。私のほうこそよろしくお願いします」


この関係が友人で終わるのか、別の関係に変わるのかはわからない。

だけど、どちらになっても構わない。


そう思いながら微笑み返した。


読んでいただき、ありがとうございました。

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