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小さな花の物語  作者: 燈華


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未練としつこさの花

つい彼のSNSをチェックしてしまう。

これはただの未練だ。

しつこささえ感じる私の執着だ。


そんなのわかっている。

わかっているけど。

やめられない。


彼が私のことなどもう何とも思っていないことなどわかっているのに。

それどころかもう記憶にもないかもしれない。


彼のSNSのどこにも私の痕跡などない。

今の彼女とのことは沢山沢山アップされているのに。


そのことに嫉妬すると同時に打ちのめされる。

何度も何度も。


私は貴方にとって何だったの?

そんな問いすら浮かんでしまう。


たぶん、私だってもう彼のことは愛していない。

それなのにやめられない。


たぶん、別れる時に言いたいことも言えず、訊きたいことも訊けずに受け入れてしまったから、いつまで経ってもしつこいくらいに心に残ってしまっているのだろう。

きっと本当にそれだけのことなのだ。


だから、やめてしまえば、執着を捨ててしまえば楽になるとわかっているのに。

それができない。

自分の心さえ(まま)ならない。


画面をスクロールする指を止めることができない。

私は一体何を確かめたいのだろう?


不意に手が止まる。


虫取り撫子の花の写真があった。

随分と昔の写真だ。

日付を見れば私と付き合っていた頃のものだ。


ーー君はまるでこの虫取り撫子のような人だね。男を惹きつける。


彼の言葉が甦った。

私との写真は全て消しているのに、何故この写真だけはそのままなのだろう?


消し忘れただけなのか。

それともそのようなことを言ったことすら忘れて花の写真だからと消さなかったのか。

それとも、わざと消さなかったのか。


胸がざわつく。

ああ、本当に。

どうして諦めさせてくれないのだろう?

読んでいただき、ありがとうございました。

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