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なんか祖国が滅んだけど私のせいじゃないよね? ~転生元公爵令嬢の夢見る幸せのカタチ~  作者: ぽいずん
本編

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21話

のんびり不定期連載です

「貴様ぁ、こうなれば拘束して連れていってやろう」


 2人の若い騎士の内、手前にいた者が鞘をつけたまま剣を向けてきました。私も瞬時に身体強化と魔法障壁を展開、いつでも戦闘可能な状態にします。


「楽しみにしていた私のお風呂タイムを邪魔するなんて…ただでは済ませませんからね?覚悟が出来たのならかかってくるといいでしょう」

「小娘が、何を偉そうに!」


 激高しているようでしたが少しばかりの理性は残っていたようで、あきらかに手を抜いた剣戟が向かってきたので、ひょいっと回避し、頑丈そうな鎧の胸元に掌打を打ち込んでやりました。ピンボールのように後ろにいた騎士にもヒットし、2人まとめて宿から放り出してやりました。


「気絶したようですね、後は放っておきましょう。私はお風呂に入りますので、私宛てに来客があっても断ってくださいね」


 青い顔してビクビクしていた店主?にそう声をかけ、スタスタと浴室に向かったのだった


「全く、一体何なんですかねあの騎士達は。そういえば王命だと言っていましたね、ならばフローラ様に相談するとしましょう。使える権威はどんどん使いましょう」


 こんなにイライラしたのはいつ以来でしょうか、普段ならあの程度の態度くらい軽くあしらっていたはず、しかし今日はなぜかキレてしまいましたね。 貴族を辞めてから結構経っているので、私も平民生活に馴染んだという事でしょうか、まぁ職業も冒険者ですし特に問題はないでしょうね。

 先ほどの事はもう忘れて、今はお風呂を堪能するとしましょうか


 髪の毛と体をじっくりと洗い、湯船に体を沈めて大きく息をついた。至福の時です


『そろそろ我の出番であろう?先ほどの件、どうするつもりだ?』

「これはこれはフローラ様、ご機嫌麗しゅう。先ほどの事はどうしましょうか、この国の王命だと言っていましたが詳細は分からないので、あの騎士達がもう一度何か言ってきたら、この国の王に向かって警告を発してもらえますか?」

『ふむ、相も変わらず其方は優しいのだな。王命だと口にして攻撃してきたのだ、先の神託で使徒の行動を妨げてはならんと伝えているのに…だ。この国にも神罰を与えてもおかしくはない事態なのだぞ?』

「王命の詳細がわかりませんから、もしかしたらあの騎士達の独断専行かもしれませんし」

『まぁいいだろう、其方の言うように警告だけにしておいてやろう』

「ありがとうございます、それでは私は部屋で休みますね」

『うむ、ゆっくりと休むがよい』


 湯船から上がり体を拭うために脱衣所に行く


「ふふっ、フローラ様がなんだかお母様のように思えてきましたね。もちろん前世の方です、公爵夫人の方のお母様は自身にそっくりの妹の方が好みだったようで、満足に親子らしい事をした記憶はないですけどね、兄も妹も傲慢で…あらいやだ、思い出したら腹が立ってきますね、考えるのを止めましょう。彼らは彼らで勝手に生きていくでしょう」


 肩甲骨の辺りまで伸びているプラチナブロンドの髪を魔法で乾かし、後は寝るだけという状態で脱衣所から出る。しかしさっきの騎士がまだいるかもしれないので一応身体強化は全身にかけておく、長い廊下を進み、受付ロビーに近づいてきました。ここからは慎重に行きましょうか。

 ……ふむ、やはり何か話声が聞こえてきますね、お風呂にかけた時間は1時間半ほど、ずっと待っていたのでしょうか。しかしまぁよろしいですよ、そんなに私と争いたいのならば受けて立ちましょう!私のお風呂タイムを数秒でも邪魔をした報いを受けてもらわないといけませんね。

 さぁいざ! ロビーへ突撃!


 スタスタと勢いよくロビーに出ていきました。案の定先ほどの騎士が2名仁王立ちで待ち構えていましたね。さぁさぁ、私は愛し子でいて使徒なのです。存分にその立場を利用してやりましょうではありませんか!


「あっ、貴様、やっと出てきやがったか!すでに増援は呼んである、好きなだけ後悔するがいい!」

「そうなのですか?別に後悔するのは私ではないと思いますが、まぁいいでしょう。お風呂に入っている間に創造神フローラ様に祈りをささげておきましたから、間もなく神託が出される事でしょう。王命と騙り、国の名を出して私に手を出した事を後悔してくださいませ」

「何を…え?創造神フローラだと? ええ?」

「私を使徒アリシアだと知っていて宣戦布告したのでしょう、当然ではありませんか?」

「え?しかし冒険者シアだと聞いていたのだが…」


【神託を下す。我が使徒の行動を妨げてはならぬと散々警告したにもかかわらず、王命と称して拉致しようとし、あまつさえ国の名を出しての宣戦布告と暴行行為、すでに擁護の範疇を越えておる。よって、セリカ王国の国王とその使いである騎士の加護を剥奪するものとする。それ以外の者についてはこれから考える事とする、覚悟して待つがよい!】


「あらあら、警告だけと仰っていたのに、この騎士の態度にキレてしまいましたか…。まぁそういう事ですよ騎士様? それに、せっかくなので王城にも顔を出してみましょうか、私と戦争がしたいとの事なので攻め込んでみましょう」


 宿の店主にすぐに戻る事を伝え、お城に向かう事にしました。


 それにしても、この世界の王家を含む権力者はどれだけ傲慢なのでしょうかね、何度も神託が出されているにもかかわらず、それでも己の欲求をぶつけてくるとは救いようがないですね。ガーナ王国もそうでしたが、セリカ王国にも見せしめになって頂きましょう。それに…私があの宿に泊まっていることをどこから聞いたのか、まぁギルドしかないのですが、明確な言葉で聞かせてもらいましょうか


 先ほどの騎士2人は加護を失い、魔法を使うことができなくなったため、着こんだ鎧の重さで動く事が出来なくなっていたので置いていきましょう。のんびりしていると寝る時間が減ってしまいます、身体強化全開で王城へ向かいますか



セリカ王国王城


「一体どういう事だ宰相!お前は騎士に何と説明して使いに出したのだ?」

「い、いえ、私は普通に冒険者シアをお迎えするようにと」

「ではなぜ王命で宣戦布告をした事になっているのだ!」


「陛下、使徒アリシアを名乗る者が王城へ侵入してきました。先ほどの神託があったので逆らうわけにもいかず、間もなくここへ到着します」

「なんと!丁重にここへ通すのだ、丁重にだぞ!」


 駆けこんできた近衛兵に慌てて指示を出し、玉座から立ち上がって上座から降りてきた王は、顔色を悪くしたままアリシアの到着を待った

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― 新着の感想 ―
[良い点] なるほど、中途半端に位が高い騎士や近衛兵等が傲慢になってる感じですかね?
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