モノローグ:フレイ・モエカサエル
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モノローグ:フレイ・モエカサエル
セイラさんのマンションからの帰り道、街灯が照らす歩道を二人で歩く。コンビニで買った炭酸はまだ冷たく、横を歩くサガみたいだ。
「――なあ、サガ。セイラさんの話どう思う?」
俺たちしかいない。すっかり話し込んで、気づけば日が落ちている。
サガがクールに眼鏡をかけ直した。
「不老長寿の妙薬、か……。あながちないとは言えないな。ダンジョンはこの世界とは異なる空間。何があっても驚かない」
「それな。魔石の質も異常だし、本当に魔界に繋がってたりして」
「……誤魔化すな。本題はそこじゃないだろ?」
バレてた。キラリと光る眼鏡は伊達じゃない。さすがは【水氷の勇者】様ってところか。
「今日のセイラさんの服、ヤバかったよなぁ……」
「……お前」
思わず漏らした本音。冷たい眼差しで呆れられたけど強がり乙。
「今日のじゃない。いつもだ。それに妙薬を手に入れたい理由も可愛すぎる」
そら出た。クールぶってるくせにセイラさんを狙うオオカミ。俺だって負けてねえ。
「『お世話になった修道病院に届けたいんです!』だもんなぁ……。俺、あの子のためなら命張れる」
「ふん。【炎熱の勇者】は単純だな」
「うっせえ。というかアンタ二十四だろ? セイラさん狙うのは犯罪だろ」
「お前だって十八歳。法的にアウトだ」
牽制し返された。互いにふっと笑い、目に入った小さな公園に進む。誰もいないベンチに腰掛け、しんみり夜空なんかを眺めてみる。
「……忘れてねえよな? 俺たちの役目」
「……当たり前だろう。勇者として、セイラを守る」
「おう」
互いに抜け駆けなし。あくまでセイラさんの守護者として、一番近くで見守る。
人より魔力が多いと診断され、勇者の称号を与えられたあの日から――。
「ところでフレイ。お前さっき、セイラの膝を凝視してただろ」
「アンタだってセイラさんの脇チラ見してたろ、むっつり眼鏡」
俺たちが、セイラさんを守り抜く。
もう一人の守護者、筋肉の化身と一緒に。
「……ところでマチョさんは?」
「先に帰って筋トレ。『セイラのためにも今日は限界まで追い込む』とさ」
「ブレねえな、あの人」
一番セイラさんと距離が近い筋肉を思い浮かべ、ペットボトルを握りしめた――。
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今日はもう1話投稿します。
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