表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
バグ個体に転生した俺、魔物として進化しながら人間社会を喰らう  作者: HATENA 
第4章「潜入者」

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

68/97

第7話「選別」

 通りを歩きながら、さっき路地で交わしたやり取りを反復していると、相手がどこまで到達していたのか、その思考の進行度がはっきりと段階で分解できることに気づき、それが単なる個人差ではなく“危険度の指標”として扱えると理解する。


 違和感を感じる者。


 言語化できる者。


 確信に近づく者。


 「……分かれるな」


 足を止める。


 人の流れの中。


 視線を動かす。


 通りを行き交う人間。


 「……浅い」


 ほとんどはここだ。


 違和感すら持たない。


 「……問題ない」


 別の個体。


 少し視線が長い。


 反応が遅れる。


 「……中間」


 違和感はある。


 だが、届かない。


 「……放置でいい」


 そして――


 「……深いな」


 ギルドの中。


 例の男たち。


 言語化した。


 詰めてきた。


 「……危険だ」


 歩き出す。


 ギルドへ向かう。


 扉を開ける。


 中へ。


 視線が来る。


 昨日より強い。


 「……来たな」


 例の男。


 こちらを見る。


 隠していない。


 「……どうする」


 選択肢はある。


 残す。


 観察させる。


 泳がせる。


 消す。


 リスクを断つ。


 「……どっちでもいいな」


 どちらも可能だ。


 だが――


 「……効率か」


 思考が整理される。


 残せば、情報になる。


 だが、リスクも増える。


 消せば、安全になる。


 だが、流れが乱れる。


 「……中途半端だな」


 なら。


 「……分けるか」


 視線を動かす。


 全体を見る。


 浅い者。


 中間。


 深い者。


 「……決まったな」


 席に座る。


 自然に。


 「おう」


 男が声をかける。


 「……ああ」


 「今日どうする?」


 「……任せる」


 いつもと違う返し。


 「え?」


 男が止まる。


 「……珍しいな」


 「……そうか?」


 揺らす。


 少しだけ。


 「……まあいい」


 流す。


 「……見てるな」


 例の男は違う。


 反応が早い。


 変化に気づく。


 「……深い」


 夜。


 外に出る。


 人が減る。


 「……行くか」


 路地へ。


 気配。


 中間の個体。


 近づく。


 音を消す。


 背後。


 「……っ」


 気づく。


 だが遅い。


 押さえる。


 終わる。


 喰う。


 記憶。


 思考。


 「……浅いな」


 処理完了。


 「……問題ない」


 次。


 別の個体。


 違和感を持っていた者。


 同じ。


 終わる。


 「……減らす」


 リスクを削る。


 「……整える」


 朝。


 ギルド。


 空気が変わる。


 わずかに。


 「……軽いな」


 違和感が減る。


 明確に。


 「……消えた」


 だが――


 「……残るな」


 例の男。


 視線がさらに鋭い。


 「……気づいたか」


 減ったことに。


 ではない。


 「……濃くなった」


 周囲が薄くなり。


 一点が浮く。


 男の視点。


 違和感を持っていた他の人間がいなくなったことで、自分だけが“おかしいと感じている側”として取り残され、それが逆に確信へと近づいていく。


 「……逆か」


 減らしたことで。


 濃くなる。


 「……面白い」


 視線を上げる。


 空間。


 向こう側。


 観測者。


 「……見てるな」


 人間。


 上位存在。


 両方が。


 「――絞られる」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ