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バグ個体に転生した俺、魔物として進化しながら人間社会を喰らう  作者: HATENA 
第12章「継承(エピローグ)」

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第1話「日常」

 朝。


 青年は目を覚ました。


 天井が見える。


 見慣れた部屋。


 特に変わったところはない。


 ……はずだった。


 「……ん」


 少しだけ違和感がある。


 何かが、ずれているような。


 でも。


 どこが、とは言えない。


 考える。


 分からない。


 「……気のせいか」


 それで終わる。


 体を起こす。


 床に足をつける。


 冷たい。


 普通だ。


 問題はない。


 顔を洗う。


 水の感触。


 いつも通り。


 少しだけ、遅れて感じる気がした。


 「……?」


 一瞬だけ止まる。


 だが。


 すぐに流れる。


 気にするほどでもない。


 外に出る。


 通り。


 人が歩いている。


 多い。


 ……少ない?


 一瞬だけ、判断が揺れる。


 でも。


 すぐに決まる。


 「……まあいいか」


 歩き出す。


 人の間を抜ける。


 ぶつからない。


 自然に避ける。


 相手も同じように動く。


 違和感はない。


 ただ。


 時々。


 何もない場所を避ける。


 理由は分からない。


 見ても、何もない。


 それでも。


 通りにくい気がする。


 「……なんだこれ」


 小さく呟く。


 誰も気にしていない。


 そのまま通る。


 信号の前で止まる。


 赤。


 青。


 一瞬、よく分からなくなる。


 どっちでもいい気がする。


 でも。


 体が勝手に動く。


 問題なく渡れる。


 危なくない。


 「……まあ、大丈夫か」


 前から人が来る。


 すれ違う。


 その瞬間。


 目が合う。


 知らない相手。


 なのに。


 「……あれ?」


 何か、引っかかる。


 思い出せない。


 理由もない。


 振り返る。


 もういない。


 人の中に紛れている。


 「……変なの」


 それだけ。


 歩き続ける。


 止まらない。


 少しだけ違う。


 でも。


 困らない。


 生活は続く。


 だから。


 問題ない。


 通りは流れる。


 人は歩く。


 止まらない。


 理由は分からないまま。


 それでも。


 ちゃんと進む。


 「……普通だな」

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