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配属先は犠牲聖女の護衛騎士  作者:
4 聖女を愛すると言うこと

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46 とても綺麗なブルー

 俺がローズの護衛騎士となっていくつか問題視しているものがある。そのなかでも大きな問題のひとつは塔の中では外部との交流が()()()()()()と言うことだ。外出さえ出来ない生活を送っていたお陰でこの国の情勢は全くわからなくなってしまった。塔の中では天気くらいの情報しか入ってこない。

 だが国内外の情報は騎士としては知っておきたい情報だった。情報は魔力量や剣術よりも大切な武器になるのだと俺は思っている。情報が戦略を生み勝ち筋を見いだすのだ。

 だから俺はローズに頼んであるプレゼントをサンタに依頼していた。それは国内外の情報をまとめた報告書だ。そう、塔のなかでの唯一の外部との情報入手手段はサンタのみなのだ。

 俺としては自分の目や耳で得て情報を入手したいのだが出来ないのだからしかたない。サンタの私見のみの報告書には多少の心配はあったもののよそうに反してサンタはとても良い働きをしてくれた。

 報告書には実際にあった事実のみが

書かれ派閥や片寄った私見を感じさせない広い情報が網羅されていた。そして俺の欲しがりそうな情報は追加資料までつけられていた。サンタは実に優秀な人物なのだろう。さすが1日で世界を一周するだけのことはある。

 その上、城内の情報はとても詳しい。デューイが知られたくないであろう情報さえも詳しく調査し報告してくれた。影の内通者と言っても過言ではないだろう。いつかそれをネタにゆすってやろうと思っているほどだ。サンタと手を組みあのシスコン妹オタクを返り討ちにする日も近いかもしれない。

 そのデューイが俺に知られたくない情報のうちのひとつが補佐官だ。学生の頃からデューイは補佐官を持ちたがらなかった。学生の頃の俺は卒業後はその補佐官になる可能性も考えていたが、俺はどちらかと言うと頭脳はではない。政治や経済問題や貴族同士の派閥争いからデューイを守りたかったわけではないし、頭がきれるわけでもない。まぁ、まさか聖女の護衛騎士になるとは夢にも思わなかったが…。

 もちろん戦闘の上での判断能力には自信はあるが俺よりも冷静な判断ができる者は外にたくさんにいる。ただ問題は全ての国民がヴァルデロスを崇拝しすぎている点だ。

 王族の補佐官となれば全て王族のYESマンでは勤まらない。だからと言ってデューイには整った顔立ち(魅了の力)があるためそれがなかなか難しい。正しい判断ができる人材であり、なおかつデューイの美貌に惑わされず冷静に助言できる者。デューイ以上に頭がきれる人物でないとダメなのだ。

 さすがにアカデミーを卒業し本格的に王子としての職務を始めるデューイに補佐官を付けないわけにはいかないだろうとは思ってはいた。デューイとしては自由がなくなるので何かしらの妨害工作はするだろうと思ってはいたが、卒業までに第一王子に側近をつけていなかったのは、はっきり言って遅いくらいだ。

 ―――テオ・ブルノ・アクトピア 第一王子補佐官に就任。

 報告書でその一文を見たとき俺は人知れずガッツポーズをきめた。

 テオは公爵家の長男で俺とデューイの5歳年上の人物だ。デューイにとっては遠い親戚に当たるらしく王族の血は少しは入っているだろうがそれはほぼ無いに等しい。実力主義のヴァルデロスで公爵であり続けているのは遠くとも王族の血を引いていることも去ることながら、アクトピア家は代々魔力量はそこまで多い者は輩出されていないものの剣術や学問に秀でている家計のためだろう。剣術アカデミーで俺の打ち込み相手をしてくれていたのはも彼だ。

 俺の馬鹿力で振り落とされた剣を軽くあしらわれたのは今でもいい思い出だ。デューイ以外に無様に負けたお陰で俺は挫折を知り強くなった。

 剣術は力だけではない、『力によって技術は磨かれ、技術が力を生み出す』集中力・気力・メンタル・ 技術・スキル・テクニック・判断力・筋力・持久力・柔軟性・健康状態など全てをバランスよく保ち、片寄った得意部分に頼らず、逆に得意な部分を封じられた時に対処できるように常に準備を怠ってはならない。俺にそれを教えてくれたのがテオだ。彼の教えに幾度励まされ、突き動かされ、自分を鼓舞してきたことか…。

 責任感があり、幼い頃からデューイの側にいてデューイの魅了にもなれているし、自由奔放なデューイにとっては真面目すぎで少し厄介な存在だろう。この場にテオを連れていないと言うことはポルトと同じくデューイに巻かれたか?

「あぁ、テオのことか?よく知っているな〜。テオならちょっと野暮用でな」

「第一王子の客人が来ていると言うのに同行しない補佐官なんてどこにいますか?」

 明らかに嘘を付くデューイ、睨み付ける俺、レモンタルトを頬張るローズ。だが次に口を開いたのはまさかのローズだった。

「あの…、テオ様とはブルーの澄んだ瞳と髪色の方でメガネをお掛けの方しょうか?」

 そこにいたみんなが驚きで一瞬言葉を失った。

「テオと会ったことがないのに何でテオのことを知っているんだ?」

 驚くデューイの質問にローズはデューイの後ろにある花瓶を指差した。そこには色とりどりの薔薇をメインとした華やかなたくさんの花が生けてあった。

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