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13 . リタ・スマルト

今回の話に関して、前回との繋がりはありません。

リタ・スマルトの紹介のような感じになります。

のちに、キットと出会い協力関係になります。

キットは少しばかり、振り回されることになります。

こちらも読みつつ、今後の話しも読んで下さると嬉しいです。

 「ふっ!はっ!.....ふっ!はっ!......」


 汗を流しながら、必死に木剣を振っている女性がいた。彼女の名前はリタ・スマルト。

 彼女が住むこの村には道場など存在しない。彼女が振っている木剣は、王国の騎士団試験の際にこっそり拝借してきたものである。

 王国騎士団試験。それは狭き門である。

彼女は騎士団試験に受からなかった。相当な戦闘能力を持ち合わせていないと受かるはずがない試験だ。彼女の戦闘能力は、中の下である。そして何より魔力を持っていない。受からなかった理由は戦闘能力の足りなさ、そして、魔力を持たない。それが原因だった。試験に受からなかった彼女は、王国の首都ではなく、故郷であるサイレント村に戻ってきていたのだ。


 彼女はこの村で、母親と父親と3人で暮らしていた。

この村には活気がない。そして必要最低限以外、村人たちが外に出ることはなかった。しかし、他の場所と比べ、治安が良く、静かな暮らしを送るには最適の場所だった。そんな村で、彼女は1人木剣を振っていた。剣士になりたいわけではないが、何か役に立つかもしれない。そう思ってこっそり拝借したのだ。

 彼女の父親は商売人で、月に3回ほど王国まで出向き働いていた。


 不自由のない生活を送っていた彼女には、昔から住むこの村で謎に思っていることがあった。

それはこの村の村人たちに関することだった。この村のおよそ半分の人々に、とある特徴があったのだ。それは "瞳の色”が異なることだった。彼女にとってこれが不思議で仕方なかった。両親に聞いても、他の人に聞いても、誰1人として理由を知るものはこの村にはいなかったのだ。そしてその謎は、王国の騎士団試験を受けたときに、深まっていた。王国には、サイレント村と同様に、瞳の色が異なる人々がいたからであった。"知りたい" そう思うと、調べずにはいられない。彼女はそんな性格をしていた。






 「じゃあ、行ってくる。しばらくは帰ってこないと思う....」

 「ああ。気をつけるんだぞ」

 「何かあったらすぐに帰っておいで」

 「うん。またね…。手紙は送るよ」


 両親との挨拶を交わし、彼女はサイレント村をあとにした。


 キットはのちに彼女と出会い、新たな発見もありながらも、彼女に振り回されることとなる。

 

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