11 . 未知
父親の部屋を片付け始めたキット。
様々な書類がある部屋で、キットはある物を見つける。
それを目にしたキットは衝撃を受ける。
父親が隠し続けていたある物とは一体…?
天候は雨、それもかなりの土砂降りだ。
こんなに雨が降ったのはいつぶりだろうか?父さんの部屋を片付け始めてからもう4日が経っていた。
初めて足を踏み入れた父さんの部屋には沢山の本が置かれていた。
「こんな本読んでたんだ」
この大量の本を整理するのに結構な時間をくってしまった。ものすごく腰が痛い。ずっと同じ体勢をしていたからだろう。
前屈みの姿勢からゆっくりと上体を起こし、大きく伸びをする。
「んーーはぁ。ふぅ…つかれた…。ん?」
片付けに夢中になっていた僕の視界に真っ黒なダンボールが目に入る。
「なんだこれ?全然気が付かなかった。こんなのあったのか.....っと、重!」
持ち上げるのに結構な腕力が必要なほどに重く積み込まれたそのダンボールは、明らかに他の物とは違うオーラを放っていた。その中に入っていたのは、大量の書類と、パソコンが一台だった。
一部の書類に目を通してみたが、今の僕には全く理解ができなかった。
「全然わからない…。っとパソコンは.....電源入るのか?」
電源ボタンをしばらく押し続けていると、パソコンが立ち上がった。しかし、全てのデータが削除されているようで、なんの役にも立たないようだった。
「なんだ?何も入ってないじゃないか。なんで取っておいたんだろう?」
そう思いながら、机の上に乗せていた重いダンボールを床に下ろそうとした時、重さに耐えきれなかったダンボールの底が綺麗に破れ、大きな音を立てて床に散らばった。
「あーもう最悪だ!!」
床に散らばった書類を片付けていると、書類に埋もれたUSBらしきものを発見する。
「なんだ?こんなのが入ってたのか。小さくてわからなかった。......あ!」
ひらめいた!これをパソコンに差し込めばいいのか!
そう思った僕は再びパソコンを立ち上げ、USBを差し込む。
「...........!!!なんだよこれ.....」
低く押し殺した声。僕こんな声出せたんだ.......。
僕の瞳に写ったのは、"キット”と書かれたフォルダ。そしてその中には、僕の毎日の様子が事細かに記載されていた。
父さんと一緒に事故から逃げ出したあの日。その翌日から書き込まれていた。そして、どの最後にも “特に変化なし引き続き観察” そう書かれていた。
「観察ってなんだよ。どういうことだよ。やっぱ理由があったのか......。何を隠したかったんだよ」
開いた口が塞がらない。そして、自分の口調が悪くなる。USBなんて差し込まなきゃよかった。そうすればこんな物見なくて済んだのに…そう思った。
油が切れた機械のような "ギギ" という音が聞こえてきそうなほどにゆっくりと振り返る。
僕の視線の先、父さんと僕、この村に来た時に撮った、2人が笑顔で写った写真をしばらく見つめていた。
そして
「父さん」
そう静かに呟いた。
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